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【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ18【総合】 (157)

1 名無しさん@ピンキー 2025/03/29(土) 19:57:51.03 ID:rBCZYcAH
ワードナ率いるヴァンパイア軍団や、ローグ、オークその他のモンスターに凌辱される女冒険者たち。
プリーステス、ウィッチ、サキュバス、獣人などの女モンスターやNPCを凌辱する冒険者たち。

ここはそんな小説を読みたい人、書きたい人のメイルシュトローム。

凌辱・強姦に限らず、だだ甘な和姦や、(警告お断りの上でなら)特殊な属性などもどうぞ。
過去スレその他は、>>2-10辺り。

2 名無しさん@ピンキー 2025/03/29(土) 19:58:39.70 ID:rBCZYcAH
●扱うシリーズ
 正伝#1〜#8、外伝、ディンギル、エンパイア、エクス、BUSINと、WIZ関連なら全般的にOKです。

●前スレ
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ17【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
●過去スレ
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ16【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ15【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ14【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ#13【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ#12【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ#11【総合】
 エロパロ (BBSPINK)
 【Wizardry】ウィザードリィのエロパロ#10【総合】

3 13-533 2025/03/29(土) 20:02:53.18 ID:rBCZYcAH
以上、テンプレ貼り終わりまして。

かつてサッキュバス後続でマイルファックを書いていた13-533です。
最後を締められないままここまで来てしまい今さらなのですがやっと締まったので投下をと思ったら
過去ログ倉庫になってて保守しておけばよかったと後悔しつつ他に投下するところもないので
思い切ってスレ立ててみました。

・FC版3(#2)(メインはマイルフィック×プリーステス・サキュバス、サブでメデューサリザード×セラフ)
・獣姦、乱交、アナル、流血、死亡あり(でもたぶんほのぼの)
・マイルフィックが小人化(3mくらいに)、途中からちょっとギャグっぽいけどこれで精一杯

どれだけの方読んでくださるかわからんけどここで過去作昇華させてもらえるならそれだけで感謝。
以下18カキコ失礼します、よろしければどぞー。

4 奇跡4 1/18 2025/03/29(土) 20:06:23.01 ID:rBCZYcAH
サキュバスは冷ややかな笑みを浮かべ事態を眺めていた。
そばに寄り添うメデューサリザードの頭を優しくなでるも、その動きはやけに機械的で冷たく感じられた。
なでていた手がふと止まる。
まさか、あの破壊神がたかだか人間の女に落ちるなんてね……。
前回夢魔たちと相対した際も、肉棒や尿道口を少しくすぐられただけで彼は達してしまった。
いかに伝説の魔神と怖れられるマイルフィックも、こちらの方面に関してはあまり強くないのだろう。
まさかとは思ったけど、ちょっと想定外だったわ……。


主(しゅ)マイルフィックは顔を上げなかった。
プリーステスは胎内を満たす充足と主の肉体から伝わる温もり、心地よい重みと抱擁に身を委ねていた。
あれほど身の内をひしめいていた激痛は驚くほど薄れていた。
ああ、私の中を主の愛が……主の熱で満たされていく……。
細い腕を力一杯に伸ばして主を抱きしめ、背や腰をなでたり翼やつけ根に触れてみたりする。
主は時折ひくっと反応し、くすぐったそうに肩や翼を動かすが、それでも彼女を抱きしめたまま一向に顔を上げなかった。
否、上げられなかったのである。
屈辱ダ…!!
快楽の余韻と心地よい疲労感の中、主は言葉に言い表せぬほどの怒りと屈辱と後悔と憂鬱にさいなまれていた。
まさかこんなに早く、それも人間の小娘に、大して動かしてもいないのに、イかされるなど誰が思っただろうかいや思うはずがない。
挿入の後、のん気に話などさせず胎内をめちゃくちゃにかき回してやればよかったものを、あまり激しく動かすと自身が先に達しそうだったために自重していたのが裏目に出た。

5 奇跡4 2/18 2025/03/29(土) 20:08:48.55 ID:rBCZYcAH
今までそんな風に表現した人間など……主は黙り込んだ。
誰もが皆、感情が微塵も存在していない眼だと……禍々しいと……怖いと……

「とても澄んでいて、まるで小鳥さんみたい」
「コ、コト……ッ」

いったい誰を前にしてそんな戯言が吐けるというのか。
突如胎内がきゅっと締まった。あまりに顕著な刺激に主は表情を歪ませる。無意識に腰に力が入った。
いや、もしかしたら自身のモノが再び硬さを取り戻したのかもしれない。

「……ッ」
「本当に小鳥さんみたい……口元はかわいらしい子猫」

プリーステスは潤んだまなざしを向けたまま両手をそっと主の頬に伸ばした。
先ほど主の肉体を締め上げたことには気づいていないようだ。
触れるか触れないかというもどかしい手つきでそっと主の頬をなで下ろす。

「グ……ッ」

こんな……コンナ……

6 奇跡4 3/18 2025/03/29(土) 20:10:41.87 ID:rBCZYcAH
「ッ……」
「あっ……」

主は意識してか無意識か、腰を揺らした。円を描くように接合部をこすりつける。
プリーステスは胎内をかき回される刺激にきゅっと目を閉じる。
あ、あぁ、深い……。私のこんなに奥深くまで主のお体が入っていらっしゃるなんて……。
主の、おからだが……。
私、私今、本当に主と一つに解け合って……ひとつに……。ああ、わたし……っ。
足を大きく広げ、自ら男を受け入れ、逃さないよう足を絡め、腕を回ししがみつく……
その背徳的な行為に自身の体が熱く疼き出したことに気づく。
激痛はとうに失せ、少しずつ心地よさ……快楽に変わってきたようにすら感じる。

「っ……」
「ア…ッ……アァ……」
「あ、主よ…」
「ウルサイ 黙ッテオレ…!」
「……はい」
「ッ……」

ナゼダ……ナゼ、ダ……ア…アァ……

7 奇跡4 4/18 2025/03/29(土) 20:12:35.99 ID:rBCZYcAH
「主よ……っ」
「……」

この娘は我を受け入れている。肉体だけでなく精神をも、我が存在そのものを受け入れているのだ。
それがあまりに滑稽で愚かしく、心地よい。
仮にこの娘も尖兵同様何か小賢しいことを企んでいたとて、少しくらい騙されてやってもいいかという気になってくる。
どう足掻こうと我が力の前には塵に等しいのだということ、その場になったら知らしめてやればいいだけのこと。
主はつとプリーステスの首元に口づけを落とし、そのまま左肩に顔をうずめた。

「名ヲ 呼ベ……」

びくッと反応するプリーステスをよそに、主は構わず耳元で、しかし今度は小さくささやいた。

「我ガ名ヲ 呼ベ、マイルフィック ト…」
「…………」

プリーステスは主の名を口にする無礼を許されたことに驚きを隠せなかった。
実際のところそれは真名ではなく人間界においてそう称されただけに過ぎないのだが、そんなことを彼女は知る由もない。
歓喜の思いが込み上げ、全身の熱がさらに加速し、涙があふれ出てきた。

8 奇跡4 5/18 2025/03/29(土) 20:14:54.96 ID:rBCZYcAH
「我モ 初メテダ……」
「…………」

主は再び彼女の肩に顔をうずめ、互いの体温を確かめ合うかの如く強く抱き寄せ、全身を密着させる。

「……コンナニ 気持チイイノハ、初メテダ」


なんてこと!マイルフィック様の初めてをあんな人間の小娘に奪われるなんて!
サキュバスは動揺を隠せなかった。
それにしても「こんなに気持ちいいのは」とは……そうではないときがあったってこと?えぇー?私のときぃ?
それとも、マイルフィック様はすでに誰かとのご経験があったということかしら。
初々しさは気になったけど、女性の扱い方は初めてにしてはやけに手慣れていたし、とっても上手で紳士だったし。
んー……決めたわ。
マイルフィック様の後ろは私がいただくわ!


ああ、私の生涯などしょせんこんなものか。
かつてセラフの中でも指導的立場にあったこの私が、今やこんな醜悪な薄暗い地下迷宮で魔獣に犯される。
この上ない屈辱……!

9 奇跡4 6/18 2025/03/29(土) 20:18:24.67 ID:rBCZYcAH
魔獣は小さく鳴き、衣越しにセラフの太ももに頬をすり寄せた。上目づかいにじっと見つめている。

「なんだお前……私を心配してくれているのか……?」
「クゥゥ……」

目の前のトカゲは上目づかいのまま顎を膝に乗せおとなしくしている。

「……ふふ、何も知らないくせに……」

セラフは自嘲とも悲哀とも取れる空虚な笑みを浮かべつぶやいた。

「何にも知らないくせに……」

セラフはトカゲをそっと抱き起こすと背に腕を回し、顔を寄せ抱きしめた。
先ほどまでぞっとしていたはずの冷たい肌を自らじかに感じる。

「ん、あ…」

すかさずトカゲも前足をセラフの背に回してきた。受け入れてもらえたと思ったのだろう。
トカゲはゆっくりと重みをかけ、セラフは押されるままに静かに床へ倒れこんだ。

10 奇跡4 7/18 2025/03/29(土) 20:22:10.94 ID:rBCZYcAH
「あ、まっ……もう少し、ゆっくり……っ」

セラフの願いも空しく、魔獣はさらに秘所の割れ目に舌先を強く押しつける。
上部の突起……陰核部を舌先でくすぐり、尿道口や膣口までまんべんなく舌を這わせると細身の肢体が跳ね上がった。
懸命に声を殺すセラフをよそに、魔獣は次第に潤ってきた愛液をからめ、舌先を胎内に挿入した。

「あっ…っ……あぁぁああっ」

声を殺し切れずに漏らし、セラフは下半身から押し寄せてくる耐えがたい快楽に見悶えた。
逃れようにもさらに敏感な箇所をこすりあげられ、動かされ、胎内をかき回される。
度重なる快楽に迫りくる絶頂……思わず体をひねり足を閉じる。それでも舌先は変わらず動き回り、セラフは声なき声を上げた。
全身に力が入り足ががくがくと震える。瞬間頭が真っ白になった。

「はっ……あ…っ……あぁ」

脱力と同時に魔獣はいったん舌先を外した。再び膝の上に顎を乗せる。
セラフは自身の呼吸の乱れと動悸に気づいたが、頭の整理がつけられず混乱していた。
なんだこれ……なにこれぇ……
気持ちいい……きもちいいぃ……からだがおかしい……こんなの知らないぃ……

11 奇跡4 8/18 2025/03/29(土) 20:24:37.80 ID:rBCZYcAH
プリーステスも小さく主の名を呼んだため、一瞬彼女に視線を移したのが失敗だった。

「ハァッ…ア…アアァッ?!」
「マイルフィック様……?」
「ッ……」

主はとっさに顔を伏せる。それでいてプリーステスに見えない向きでサキュバスを睨みつけた。

「ドコニ 触レテイルッ!」
「マイルフィック様に、もっともっと気持ちよくなっていただきたくて……」
「〜……ッ!」
「……マイルフィック様、気持ち、いいですか……?」
「…………」

プリーステスにまじまじと聞かれ、主は黙り込んだ。
サキュバスは主の背に乳房をすり寄せた後、両手で主の尻をなで回し、自身の愛液でたっぷりと濡らした指を挿入したのである。
正直なところ、その尻から生えている蠍(さそり)の尾に刺される覚悟でいたのだが、主は抵抗を行動には移さなかった。
賭けではあったが、主は性行為にふけっている最中はわざわざ血生臭いことはしないのではないかという読みはどうやら当たったようだ。
サキュバスは痛みを与えないようゆっくりゆっくり挿入し、少しずつ指を腹側へ腹側へと動かしていった。

12 奇跡4 9/18 2025/03/29(土) 20:27:26.62 ID:rBCZYcAH
おしっこ?プリーステスは瞬間立って排泄している主を想像し、顔が真っ赤になった。
でもでも、このまましていただくと私の中に出していただくことになる。それは、それで……

「どうぞ、そのままで……」

思わず口をついて出た言葉、瞬間主がわずかに反応したのを感じた。
サキュバスも構うことなく挿入した指をそっと腹側に添わせつつ抜き差しし、優しくかき回す。
わずかにくちゅくちゅと水音がし始めた。

「ンァ、オオゥッ…」
「大丈夫ですから」
「〜〜……ッ」

主はプリーステスの肩に顔をうずめたまま声を荒げた。

「性行為ト 排泄行為ハ 別ダ!早ク 抜ケッ!」
「まあ」
「マイルフィック様……」
「マイルフィック様は本当に紳士でいらっしゃるのですね、嬉しいですわ。ですが本当に大丈夫です。今はお体が混乱していらっしゃるのです。出るとしたら精液が出るのですよ。お尻の中もすっきりしていますし、何もご心配いりませんわ」
「ッ…!」

13 奇跡4 10/18 2025/03/29(土) 20:29:56.18 ID:rBCZYcAH
後ろに引こうとすればサキュバスにさらに尻の奥をえぐられ、前に逃れようとすればプリーステスが男根をより深く呑み込んでくる。
まったくもって逃げ場なしである。主は抵抗をやめ、代わりにプリーステスを強く抱きしめた。
押し寄せる快楽に懸命に耐えるが如く、強く強く抱きしめた。だが男を知り尽くしているサキュバスの手技により限界は訪れる。

アッー!


「この地上においてもその名を轟かせし伝説の魔神……性に対してこんなに誠実でいらっしゃったなんて」
「……」
「もしやマイルフィック様は、女性とのご経験が何度もおありなのではございませんか?」
「……」
「恋人や奥様など、いらっしゃるのですか?」
「…………」

サキュバスの不意の質問に主は答えなかった。プリーステスに重みをかけないよう脱力した自身を支えるので精一杯にも見えた。
打って変わってプリーステスは次第に青ざめていった。恋人や奥様がいらっしゃるかもしれないお方に私は……っ

「あ、わ、わたし……っ」
「イナイ」

14 奇跡4 11/18 2025/03/29(土) 20:35:18.40 ID:rBCZYcAH
頬を染め恍惚の表情で主を仰ぎ見るプリーステス……サキュバスは手でなぞりつつ揺すり、さらに彼女を追いつめる。
接合部が近いためその振動は主にも伝わりほのかな快楽を与えた。
二人のやりとりを見ていた主は何を思ったかサキュバスの体をつかみ、プリーステスの隣に寝転がらせた。
驚くサキュバスをよそにその豊満な胸を揉みしだく。形のよい乳房が手の内で自在に姿を変え、色づいたピンクの突起に触れると彼女は敏感に反応した。

「あ、マイルフィック様……」

だが存分に味わうには爪が邪魔だ。前回も人差し指の爪をもいだが今回も然り。今はすべての爪が邪魔でしかない。
主はここに来て初めて自在にしまえない自身の爪をもどかしく思った。
獅子の顎と腕を持つとはいえ、その腕は活動に適するよう徐々に人化させてきていた。現在の彼の手指には肉球も毛皮もない。
今よりさらに爪を鋭く伸ばすことはできても、これ以上引っ込めることはできないのである。
かといってわざわざ形態変化をする気にもならない。女に触れるに邪魔となる爪をいったんすべてはぎ取ったほうが断然楽である。
いっそここで打ち切りにしてこの呆けている女二人を引き裂いてやってもいいが、まだもう少し楽しみたい気もしている。

「マイルフィック様…っ」
「いけませんわ!マイルフィック様っ」

突如巻き起こした熱風ですべての爪をそぎ落とした主にプリーステスとサキュバスは悲鳴を上げた。
二人は慌てて主の手を取るとサキュバスは指を舐めしゃぶり、プリーステスは手をかざし治癒魔法ディオスをささやく。
流れるような連携である。

15 奇跡4 12/18 2025/03/29(土) 20:37:53.74 ID:rBCZYcAH
「ああん、マイルフィック様のおちんちんが欲しいのにぃ…っ!!」

サキュバスの願いも空しく、胎内をめちゃくちゃにかき回され彼女はあっけなく果ててしまった。
主の持つ蠍の尾で足を開かされていたのも手伝っていたのだろう、膝をがくがくと震わせ全身に力が入り、髪を振り乱して顔を隠した。
主もまた興奮が高まっていたのか腰の動きを速め、動かす度に悶え狂うプリーステスと共に三度目の絶頂を迎えた。

「グ……ッ……」
「あ……」

恍惚の表情で自身を見つめるプリーステスをしばし眺めた後、主は名残惜し気に自身を引き抜いた。
ドロッとした白濁液と大量の出血がしたたり落ちる。それを気にも留めず、主は二人を両腕に抱き寄せあお向けに寝転んだ。
4枚の大きな翼で二人を包み込む。プリーステスはされるがままに主の胸元に顔をうずめた。

「マイルフィック様ぁ、私もあなた様と一つになりとうございますわ」
「……」

ねだるサキュバスを一瞥すると主は視線を宙に投げた。ゆっくり目を閉じる。

「……少シ」
「?」

16 奇跡4 13/18 2025/03/29(土) 20:40:44.05 ID:rBCZYcAH
プリーステスも顔を上げ慌てて名乗りを上げる。

「私もマイルフィック様の……その……お…ちん……ち……んに……」
「〜……ッ」

なんというふしだらな小娘共だ。
マイルフィックはこれ以上の表現は見当たらなかった。

「見クビルナ」
「「?」」

ベキッピキッと鈍い音が聞こえた。
先ほどまで男根だったはずのモノは尿道口から徐々に亀裂が走り、さながら口を開けたかのように割れていった。
それまで肉棒だと思っていた部位は奇妙にくねり、まるで意志を持った生命体の如く二人を威嚇してきたのである。
シャァアアッ!
気づいたときにはそれは両眼を見開き、割れた口の中に幾重もの牙を携え、こちらを睨んでいた。

「え?」
「まあ」

17 奇跡4 14/18 2025/03/29(土) 20:44:06.60 ID:rBCZYcAH
噛まれたこともよそに、プリーステスは蛇に顔を寄せ頭部に口づける。
瞬間蛇は口を放し首をもたげた。プリーステスは噛み痕から血が滲むのを気にも留めず、再び蛇に手を伸ばす。
頭をなでられ喉をくすぐられ、最初の威嚇はどこへやら、蛇はされるがままにおとなしくなった。

「……」
「……」

主はその一部始終を黙って見ていた。呆れて物も言えないといった風にも見受けられた。
その様も含めサキュバスもまた一連のやり取りをじっと静観していた。
もしあのとき、初めて主と相対したとき現れたのがこの蛇だったら、あのまま喰われていたかもしれない。
もしあのとき、主と相対したのがこのプリーステスだったら、それでも喜んで喰われたのだろうか。
やはり先ほど自身が蠍の尾で刺されなかったのはほんの主の気まぐれ……奇跡だったのかもしれない。

「ああん、ずるいわプリーステス、私も」

甘くねだるような声を上げ、サキュバスも蛇に手を伸ばしベタベタと触れ始めた。蛇はますます委縮する。
手が白濁液と血にまみれるのを気にもせず美女二人は取り合うように蛇に触れ、上から下までなでまくっていた。

「〜〜……」

18 奇跡4 15/18 2025/03/29(土) 20:47:04.05 ID:rBCZYcAH
後でちゃんと消毒しろっ!
セラフは次第に違和感が快感に変わっていく意識の中で必死に叫んでいた。かのお方の幻影はとうに消え去っていた。
ふと視界の先に神と悪魔と人間が寄り添っている姿が飛び込んできた。人間……人間!?
……ちりっ
神だけでは飽き足らず、悪魔とも懇意にしているなど……内に芽生える嫉妬の念に気づき、セラフは少しだけ動揺した。
そんな動揺を吹き飛ばすかの如く魔獣がひと際強く腰を動かす。不意の動きにセラフは見悶えるも、魔獣はさらに動きを速めていった。
突かれる場所が違えども奥に当たるもどかしさが快感となりつつあり、先ほどと同じく次第に込み上げてくる絶頂への予感……

「あっあっあっ……あぁぁああっ…っ」

ヤるならちゃんとヤれぇぇっ
何かが体の奥にじわりと注ぎ込まれる感覚……セラフは声なき声を上げ、全身をがくがくと震わせ二度目の絶頂を迎えた。


「マイルフィック様はいつ地上に上がられるのですか?」

結局一度は蛇に変貌させるも物の見事に手なずけられ、再び男根に姿を戻したそれを美女二人になでられつつ、主は心地よさとこそばゆさの最中にいた。
二人を両腕と大きな翼で包み込み、ゆったりと目を閉じ、余計な力は抜き、思うまま感じるままに口を滑らせる。

「我ハ今 トアル契約ノ下 コノ次元ニ 存在シテイル。自由ハ マダ ナイ」

19 奇跡4 16/18 2025/03/29(土) 20:50:10.96 ID:rBCZYcAH
「神ハ……絶対ダト 思ウカ?」
「もちろんでございます。だからこそ誰もが皆神に祈りを捧げるのではありませんか」

間髪入れず何を当然のことをと言わんばかりのプリーステスに、主はフッと小さく笑った。

「否」
「え…?」
「神トテ 絶対デハナイ」
「…………」

ぽつりとつぶやく主のそれは、自嘲気味な笑みにも見えた。

「カツテ地上ハ 光ト闇ガ 共存シテイタ。互イニ 争ワズ、主張セズ、尊ビ合イ、助ケ合イ、調和ヲ 保ッテイタノダ」
「光と、闇が…」
「昼ト夜ガ 交互ニ等シク 訪レルノハ ソノ名残……。元来 アラユル生命体ハ 光ダケデハ 生キテハユケヌ」
「ん……」
「ダガ ソノ調和ヲ 乱シ、万物ノ 真理ヲ、自然ノ 理(コトワリ)ヲ……本質ヲ 歪メタノハ……」
「……」
「娘」
「…………」

20 奇跡4 17/18 2025/03/29(土) 20:53:29.66 ID:rBCZYcAH
「我ガ 忠実ナル シモベ プリーステスヨ。汝ガ望ム 楽園ハ 生カ 死カ…?」

主は彼女に問いかけた。だが聖母のような慈悲深い笑みをたたえた女性はもう答えない。

「……コノ次元ハ、アマリニ 愚カナ人間共デ 溢レ返ッテイルトハ 思ワンカ……?」
「マイルフィック様……」

主の声は心なしか震えているように感じられた。だが彼女は答えない。
すでに死んでいる彼女にいくら問いかけたところで答えなど返ってくるはずがないのだ。
ぽつりぽつりと死者の前で独り言を繰り返す主はあまりに幼く愚かに見えた。
つと、彼女の頬にぽたっと一雫の液体が落ちた。それは彼女の頬を伝い流れ落ちていく。さながら涙を流しているようだった。
それは自身の流したもの、主は自身こそが涙を流しているのだということに気がついた。小さく嗚咽が漏れる。

「グゥゥゥ…!!」

があああああああああ…!!!!
突如陽炎が発生し空間に歪みが生じた。そこから青白い鱗のような硬い皮膚に鋭い尾や角、蝙蝠の翼を持った巨体が現れる。
グレーターデーモンである。

「カノ者共ニ 背キシ 堕天使ヲ……アークデーモンヲ 捜セ」

21 奇跡4 18/18 2025/03/29(土) 20:56:55.50 ID:rBCZYcAH
後には泣き叫ぶサキュバスと淡々とツッコミを入れるセラフ、2匹の魔獣が残された。

「でも後ろは私が先にいただいたし絶頂に導いたのも私が先だし、私のほうが優位よね」
「そういう問題なのか」

立ち直りが早いのはサキュバスの取りえかもしれない。

「アークデーモン様を捜してどうするつもりなのかしらね」
「蘇生させるんじゃないですか?あの人間を」
「まさか。彼女は人間よ?」
「ええ。しょせんは人間、されど人間です。彼らは身の内に光と闇を等しく宿せし存在。その不完全さがあの方のお心を震わせたのでしょう」

いつの世も混沌と奇跡を巻き起こすのは人間ですからね。
セラフは淡々と言葉を紡ぐ。

「そう、いつもいつも、人間なんですよ……!!」
「…………」

「なーによカッコつけちゃって。リザードちゃんと仲良く寝てる姿、似合ってるわよ」
「なっ」

22 13-533 2025/03/29(土) 21:02:59.22 ID:rBCZYcAH
迷宮内皆穴兄弟、自分のSS内だと確かにありえるかも。さっきゅんは絡めそうなら誰にでも手出しそうです。
内容的には続編がありそうな終わらせ方をしてしまっているのですが「奇跡」としてはこれで完結です。
今のところ続編の投下予定もなさげですすみません、読んでくださった方の中で続いていただけたら幸い……
脳内で構想したら勝手に文字化してくれるAIとかないかなあ。。。

マイルフィックの元ネタの魔神パズズには魔の女神ラマシュトゥという配偶者がいるらしいのですが(子どもはいなさそう)、
そもそもマイルフィック=パズズ説はFC版だけの解釈ぽいのでそこらへんはなんかもう適当でいいかなあとか思ったり思ったり。
#5では滅びた扱いになってしまっててちょっとしょんぼりです(実体化できないだけで滅びてはないと勝手に思ってます)。

スレ立てしてしまった手前たまに来ますが最近のwizは全然知らないのでちょっと出直してきます。スマホの宣伝が今一番気になってる。
ともあれなんとか投下できてよかったです、過去作昇華させてくださりありがとうございました。

23 名無しさん@ピンキー 2025/03/30(日) 20:47:04.60 ID:rQKSLjAI
セラフなど天使は本来性別がないのですね。
ここでは俗世に堕ちたことで人間界で活動・実体化するにあたり個々の性質が具現化された、みたいな適当に補完いただけるとありがたいです。
エンジェルもセラフもアークエンジェルもなんとなく雰囲気が女性的なイメージです。

24 名無しさん@ピンキー 2025/04/01(火) 21:40:08.16 ID:T/c7iv5W
今までサキュバスだったりサッキュバスだったりごちゃ混ぜにしてましたけどゲームではサッキュバスでしたね、なんで「ッ」抜かしちゃってたんだろ

25 13-533 2025/04/03(木) 20:44:28.09 ID:zsAHW1iC
メモ帳を整理していたら「駆け引き」(フラック×サッキュバス)の後日譚らしきものがありまして。
エロパートまでは書いてなかったので残念なのですが、他に載せるものもないので載せときます。

26 駆け引き後日譚(非エロ) 1/2 2025/04/03(木) 20:45:53.15 ID:zsAHW1iC
かの大魔術師ワードナの復活。

「99年以内ですか……何とまあ曖昧な。待ち切れませんな」

片足立ちでポーズを取りながらつぶやくフラック。
背後にたたずむ不死王ことバンパイアロードはかねてより苦にしていた言葉を投げかけた。

「もう私と同行する義務はないのだぞ」
「……」

フラックは静かに足を下ろすと、背を向けたまま少しだけ宙を仰ぎ見た。

「一度必要とされることに慣れてしまうと、そうではない生き方をひどく退屈に感じるときがあるのですよ」
「……」

「ああ……」

バンパイアロードは感嘆の声を漏らすと少しだけ目を細めた。

――それはわかる――

27 駆け引き後日譚(非エロ) 2/2 2025/04/03(木) 20:47:07.22 ID:zsAHW1iC
「あなたは私たちが瞬きする間に首をはねることさえできる」
「いつ殺されても構わない覚悟で来ているのよ」
「あなたとの舞台を楽しむということは、そういうことだと思ってるから」
「…………」
「……フッ、彼女たちにも必要とされているようだな」
「皮肉が過ぎますぞ、不死王……」
「「「フラック……」」」

サッキュバスの群れが襲いかかってきた!(性的な意味で)

「あ、ああ、あ……だ、だめだ……」

だ、だから私は、この手の方面はあまり強くな……

フラックは,サッキュバスたちを やさしくたたいた.
そして,いっかいずつあたり それぞれに 1のダメージ.
サッキュバスたち はしびれて,うごけなくなった.

「……ふう」
「あーん動けなくなっちゃったぁ」

28 13-533 2025/04/03(木) 20:49:35.16 ID:zsAHW1iC
モンスター×モンスターって需要どうだったのかな。許容はしてもらってた記憶。
サッキュバス(というかえろい女の子)が好きなのでここからしばらくはサッキュバスのターンになりそう。
ハイマスターとレーバーロードの後続が100%サッキュバスなのでまずはそこらへんから。

29 名無しさん@ピンキー 2025/04/03(木) 21:16:06.44 ID:zsAHW1iC
ハイマスター2種類いるけどサッキュバス後続のハイマスターは出現数が必ず1体だけのほうだった。
サッキュバスは1〜4体で出るから途端にハーレムだね。
レーバーロードも「タイプ:動物系」で「人語は解せずただ低く悲しげなうなり声をあげるだけ」ってのが
サッキュバスたちの度重なるアレによって野生化させられちゃったからって解釈すると途端にえろいね

30 13-533 2025/04/05(土) 08:40:20.62 ID:Nttb6SM0
今さらだけど20カキコ目(奇跡4 17/18)のグレーターデーモンの説明微妙に変えたい。

そこから爬虫類を思わせる青白い皮膚に巨大なねじれた角や鋭い爪、蝙蝠の翼を持った巨体が現れる。 ○
そこから青白い鱗のような硬い皮膚に鋭い尾や角、蝙蝠の翼を持った巨体が現れる。 ×

こういうどうでもいいとこにこだわるから肝心のエロが書けないのかなあ。

31 名無しさん@ピンキー 2025/04/05(土) 09:03:01.34 ID:Nttb6SM0
レーバーロード見てたらFC版1は鎧着てるのにACが10だった
どこかの記事で呪いの装備だからだとかあったけど、呪いだったら脱げないじゃん
って思ってたら3(正伝#2)ではACが0だった、装備し直したんかな
脱げるんなら元聖識者だしサッキュバスが群れるのもわからなくないよね

32 名無しさん@ピンキー 2025/04/05(土) 09:14:15.43 ID:Nttb6SM0
ウィザードリィダフネ、Xちょっと見てみたけどサキュバスのバレンタインキャンペーンてのが
サキュバスバリバリ服着てたしタトゥーみたいなのもすごかった、でも動きはやっぱりえろいね

33 名無しさん@ピンキー 2025/04/12(土) 21:30:04.58 ID:nt3LKThU
5のさっきゅんは後続にメインとカルキドリ……いまいち色気がないように感じる、護衛か?
しかもインキュの後続で出ることがあるって、男連れてるなよ、二人でヤッてろよと言いたくなってしまう

34 名無しさん@ピンキー 2025/04/12(土) 21:32:07.63 ID:nt3LKThU
女からしてもインキュに女連れてるなよってなるんかな
インキュの魅力がいまいちわからんちん

35 名無しさん@ピンキー 2025/04/19(土) 15:42:24.59 ID:gO473Jv9
インキュは竿役、汁男優だったっけ?
(サキュが奪ってきた精液をインキュが女にぶちまける)

36 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 06:17:20.20 ID:BFD2nYJu
人来てくれたぁ!!ありがとうありがとう

インキュはそんな感じだね、ちょと今「5のすべて」紛失中で(部屋が倉庫すぎて)うろ覚えだけど、サキュが男性から搾り取った精液はインキュに渡され乙女に注ぎ込まれるみたいな表記だったと思う
二人同時に出現することもあるからタチ悪いみたいな表記もあったような

37 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 15:12:41.92 ID:JaKlJ4EM
プリーステスとかウィッチみたいに性別表記は無いけれど
「レベル○〜〜」とかの中にも女性はいるんだろうかなー
(不確定名が〜〜を着た男になってるけど)

38 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 18:32:01.04 ID:BFD2nYJu
忍者で言えば外伝4に「くのいち」って敵も出てくるから不確定名が男なら男なのかなって思うけど、男のように見えて男のように振る舞ってるけど実はつるペタな女だったとかさらし巻いた女だったとかあってもいいとは思ってる
4の小説でのホークウインドも確か男みたいな女だったような?

39 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 19:52:58.54 ID:JaKlJ4EM
ホークウインドは女で、
『女』にされたディンクが唯一の弱点だっけ?

40 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 20:28:50.47 ID:8Jh1nr2A
外伝4はピンクシェイドとドリームシェイドにハァハァしたな

41 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 21:29:02.76 ID:BFD2nYJu
過去スレの過疎具合からここも最低1年は自分のターンかなと覚悟してたから正直感激してる、ありがとう

ホークウインドを女にさせつつ男みたいに鍛えさせたのは確かどっかの司教だか司祭だかで、ディンクは実の父親だった気が……ごめん4の小説も倉庫部屋で紛失中、すぐ見つからんかった

42 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 21:35:14.18 ID:BFD2nYJu
外伝4は男の敵と女の敵がはっきりしてるよね
そんな中でピンクとドリームだけは自分の中で確実に女確定してた、あれは女だよね

43 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 21:40:45.67 ID:BFD2nYJu
所作のきれいな単独のハイマスターを発見していいカモ見つけたと近づいて、なんやかんやあってやっと襲える段階になったら実は女だったことに気づいてショックを受けるけど悔しいからそのままレズっちゃうさっきゅん

44 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 21:50:58.46 ID:BFD2nYJu
あらすじ並べとけばテンション上がって書けるとき来るかなと思って思いつく限り並べとく

聖職者発見してきゃーって近づいたらレーバーロードで、ぎゃーって逃げようと思ったけどあれ素顔じゃなくてかぶとよね、外したらどんな顔かしらと徒党を組んで襲いかかってみるさっきゅんたち
最初は抵抗するけど散々誘惑されたらなんかスイッチ入っちゃってさっきゅんたちが「もう許してぇ……」ってなるほど激しくなるレーバーロード(動物)とか

45 名無しさん@ピンキー 2025/04/20(日) 22:04:07.60 ID:BFD2nYJu
5の忍者は不確定名が「かげぼうし」「かすかなかぜ」だから男でも女でもいけそう

インキュに襲われる女の子を考えようと思ったけどうまく浮かばなかったから出直してくる

46 名無しさん@ピンキー 2025/04/21(月) 22:17:54.71 ID:J97jisrc
レイパーロード(ボソッ)47:名無しさん@ピンキー[sage] 2025/04/23(水) 05:40:20.25gX8kY4sR(1/3)

47 名無しさん@ピンキー 2025/04/23(水) 05:46:14.91 ID:gX8kY4sR
誰がうまいことを言えとw
後続で必ずサッキュバスが1〜4体ついてくるから同じレイパーでもずっと付き従いたくなるような絶倫レイパーに違いないw

48 名無しさん@ピンキー 2025/04/23(水) 05:54:51.24 ID:gX8kY4sR
FC版1だとレイバーロードだけど3(#2)だとレーバーロードて伸びてて微妙に違和感
レイバーのほうが馴染みあるから普段はそっちにするかな

49 名無しさん@ピンキー 2025/04/24(木) 10:57:25.58 ID:77EPT/U1
サキュバスもインキュバスもやっぱり迷宮の中でしか性活できないのかな?
冒険者を操って地上に痴情に出てきたりするのかな?

50 名無しさん@ピンキー 2025/04/27(日) 20:06:01.13 ID:ZN0RhJ9c
微妙に当て字とか韻を踏むとか乙いねw

もともと人々の睡眠中に襲って夢の中で性活してるのが(別名夢魔だし)、ここでは迷宮にも堂々現れるから厄介みたいな解説だから、本来は地上での夜の性活が主なんじゃないかな

51 名無しさん@ピンキー 2025/04/27(日) 20:10:26.05 ID:ZN0RhJ9c
冒険者を操れるかはどうかなあ、精神乗っ取りみたいな感じ?
映画「エクソシスト」ではマイルフィックの元ネタのパズズが女の子や神父の精神乗っ取って操ってたけど
夢の中に出るってのがすでに脳内に入り込んでるわけだし、できなくはないかもね

52 名無しさん@ピンキー 2025/04/27(日) 20:16:04.66 ID:ZN0RhJ9c
清楚なシスターに乗り移ったさっきゅんが夜な夜な迷える子羊(男)や神父を手駒にしていくとこまで想像してみた
いや、乗り移るの大変そうだしバレて除霊みたいのされそうか

53 名無しさん@ピンキー 2025/05/03(土) 21:17:57.34 ID:VbSdNg00
ウィザードリィダフネのモンスター一覧にサッキュバスがいない……!
まだ登場段階には至っていないということか……

個人的に獣人盗賊が割とイケる、こう、ラインとか

54 名無しさん@ピンキー 2025/05/11(日) 07:53:18.96 ID:u4U4QvLX
冒険者なりたての頃は貧相だったけど(いろいろな意味で)
冒険してレベルアップしていくと段々肉付きが良くなったり
エッチな体型になったりするんだろうか…(飯がちゃんと食えるようになるし足腰鍛えてるし)

55 名無しさん@ピンキー 2025/05/11(日) 21:48:42.60 ID:FX2eEcnl
訓練場登録時が14〜16歳からだし(外伝だと13歳もあった気が)いろいろ成長期だからきっとムチムチになったりボンッキュッボンッになったりするはず……!

56 名無しさん@ピンキー 2025/05/11(日) 21:50:53.15 ID:FX2eEcnl
レズは自分の中で未知の園すぎてやめといた
代わりにインキュバス×アサシン(女)のあらすじ考えてみた
正式名称はアサッシンだけどめんどいからアサシンで

57 名無しさん@ピンキー 2025/05/11(日) 21:54:09.23 ID:FX2eEcnl
マスターニンジャとアサシンが冒険者と戦闘中、アサシン1体だけになったところでインキュバスが加勢、ドレインしたところで冒険者には逃げられる(神業で)。

「……ん?あなた、もしかして」
「……」
「女性ですか?」
「……!」

アサシンは後続でしか戦闘に加わっておらず、女性ということもあり地下7階では力不足のため、いったん5階までインキュバスに護送されることになる。
仮眠や休憩をとる度に恐怖でカタカタ震える女アサシンを見るに見かね、インキュバスはそっと抱きしめたり慰めたりするうちになんかそういう雰囲気になってみたらどうだろうか!

58 名無しさん@ピンキー 2025/05/15(木) 07:01:26.45 ID:HMRXwpHp
北のヴァルキリー、南のアマズール
ヴァルキリー
・武器は槍
・鎧キッチリ
・性的に厳格(体はオーディン様のモノ)

アマズール
・武器は槍
・軽装を好む
・性的に奔放(ヤった後はゾンビにするけど)

59 名無しさん@ピンキー 2025/05/17(土) 23:23:16.63 ID:eHndv33p
酒場の名はギルガメッシュという。砂漠の城塞都市の中心部にあって、
昔日には店の名は交易路を行き交う旅人達の集う場として知られたが、
昨今、都市の荒廃とともに旅商の足も途絶えると、代わりに流入する流れ者の現在は溜まり場のようになっている。

店に出入りする客は帯剣し、胸甲具足を鎧ったままの者も多い。
「冒険者」とは彼ら自身の言うところの称ではあるが、出身種族も身分を示す風体もまちまち。
酔っては一様に語気荒く、各地の方言、卑言をまじえてテーブル越しに殺気をまき散らす流れ者どものありさまは、
あたら老舗も野盗か、ごろつきの群れに占め切られてしまったよう。
だが、ギルガメッシュの酒場とは元からこうであった、とする説もある。本来、殺伐であるべきとの。

この夜、酒場の奥のテーブルには、四人の冒険者が早くから飲んでいた。
薄暗い照明に当てられ、各々に沈鬱な表情を突き合わせていた。
中肉中背、無骨な髭面の男。子供に見える小柄な少年。金髪の若い娘。黒髪の東洋人。
雑踏する店内をよそに、そこだけ雰囲気も重苦しく、時刻はいまだ宵の口ながら、
テーブル上にはすでにかなりの数の酒瓶が空いて並んでいた。

城塞都市アルマールの郊外に、領主ウディーンの命のもと続けられていた古代遺跡の発掘は、
悪夢のごとき崩落事故ののち、全市を恐怖に突き落とす事態へと進んだ。
発見されたプレートに刻まれていたのは遅すぎた警告。いわく、これは墓所なり。
かつて闇の力と結び地上に帝国を築きし魔道皇帝ハルギスここに眠る。墓所の封印に振るることなかれと。

60 名無しさん@ピンキー 2025/05/17(土) 23:24:12.86 ID:eHndv33p
てまあな、今日びそこらに有徳はともかく癒しの業に長けた聖僧なんざすぐさま代わりも調達できねえってのに
――僧侶なんて死ぬときぁ簡単におっ死んじまいやがる――といってこの際僧侶なしで迷宮に潜れる命知らずはいないぜ。
迷宮探索も皇帝討伐も今や競争段階の折から、今ごろ訓練所に問い合わせてみにゃあならんか?
できればどっかから引き抜くか。どこからそんな契約金――

「今そんな話、やめてよ。ラスタスが可哀想だよお」
金切り声を上げる少女は、肩を怒らせて立っても華奢な細身が哀れを誘った。
この店の無法者同然の冒険者にしては、ひどく脆くみえる、綺麗な娘で、可愛らしい顔立ちに大きな瞳を潤ませている。
目の端はこれまでにもうひとしきり涙に腫らしていて、今もまた訴える端から頬を赤くしていた。

一行を束ねた聖僧ラスタス師を亡くし、今はパーティの残員が、何らなすこともなく飲んだくれるざまを晒す。

地下迷宮にて死亡し、遺体として運ばれたラスタス師の蘇生を試みたカント僧院は、
蘇生失敗の後には不手際を詫びもせず高額の儀式手数料だけを収めて引き上げていった。
悪坊主どもが……に始まり、これからどうするの、そもそも此度の敗戦の反省はと蒸し返し始めると、
同じ話をまた誰もが、誰が悪い、誰のせいだと喧々諤々に、きゃんきゃんを混じえて罵り、わめいた。
ドワーフ、ホビットと、エルフ娘の、いずれも享楽的な種族柄ゆえ、まるで頭が物事を深く考えるようにできていない。
考えなしの悪態が飛び交い、とりとめない談義のループするテーブルを挟んでひきもきらず酒瓶が回った。

この場の残りの一名、この場でただ一人ともいえる、通夜の席らしい沈思に耽る黒髪の青年は、

61 名無しさん@ピンキー 2025/05/17(土) 23:25:12.32 ID:eHndv33p
彼、東方人の青年ザンガのここにいる理由は、シュゼンなる名の、その男を討つためであり、
ここで迷宮探検者の集団に混じっているのも、地下迷宮で聞かれるという噂、
近頃それらしき特徴の鎧武者についてのあるともないとも頼りない情報を追ってのことにすぎない。

恩賞はおろか、墓所には山と秘蔵されるという副葬品の財物にも無関心に、地下迷宮にただ強敵のみを求め、
一途に武芸にのみ専心する彼の姿勢はギルガメッシュ一般の冒険者たちとはあまりに異質なだけに、
この地でたまたま行を共にすることとなった現在の仲間達との絆も、いくらか長い付き合いの今も希薄に思えた。

羊肉のシチューが運ばれ、三人の妖精族は酒盃と交互しつつがつがつと食らった。
肉を食する、異風の生活にもいつしか慣れたが、ただ、この弔いの席には彼のみ肉食は控えている。
人間族の士族の自分がこの場では場違いに思いながら、ミステリアスに仲間達を眺める。

東洋の侍は故国の伝統をしたがえ、彼なりに東洋的正義感を有する、熱血漢でもあった。
むしろ無教養で常にちゃらんぽらんな連中に対しては異邦の倫理観から時に辛辣な皮肉も呟いたが、
そんな仲間達を自分が率先してまとめてゆく質でもない。

戦友の死を悼み、静かにその魂を送るのは武士の礼と思う。
若くして多くの死をみとってきた彼の、風のような心に根づくただ一つの規範はそれだったかもしれない。
あの日から、国々を移り歩いては剣を頼みに生きてきた。
絶えず続く戦いと、戦いの後に生き残った者の責務を思うこと。

62 名無しさん@ピンキー 2025/05/17(土) 23:26:35.78 ID:eHndv33p
ファンが間近に見上げている。彼はふと目をやり、その目のやり場にも悩ましいものをおぼえた。
彼女の普段、服装は、魔法使いのローブといっても学者やスーフィーの粗衣のようでは全然なく、今夜のそれも、
色こそ喪に合わせて着替えてきたらしいが、やはり彼女好みのお洒落を凝らした衣装。肩の出た、
裾が透けそうな軽羅を重ねたブラウスにスカーフ、スカートは通りの劇場に出演中の俳優でも通りそうに思える。
豊かな金髪には銀の細工。ネックレスの鎖は首すじに流れて胸元に落ち、
その大粒のエメラルドには薄暗い通夜の席にも目を引いて自重するところがなかった。

加えて持ち前のサファイアの瞳の美少女に涙目で見つめられ、ザンガはわずかに当惑して眉をひそめた。
とはいうものの、とはいって彼女になんら慰め言を与えるでもなく、それきり目を逸らし手元の盃に目を落とした。
静かに盃を傾ける東洋の謎めいた横顔には取り付く島もなくて、無視されたエルフ娘の頬にぼろっと大粒の涙がこぼれた。

ぐすっと鼻をすする。
「それにルーリエも」
「あいつこそ、死んだのか」
「わからん。あれで生きとると思えんがの」
迷宮での、最後の戦闘の光景を思い浮かべ、さしもの無法天の仲間達もぶるっと身震い。
「生きてるなら救けに行かないと。行くんでしょ?」
「誰が」
三人の視線は侍に集まったが、あいかわらず侍は思いを盃に浸すように、
そのじつ何も考えていないのではと見える黙想を続けるのみ。

63 名無しさん@ピンキー 2025/05/17(土) 23:27:00.46 ID:eHndv33p
「エルフは俺に近づくな」黄泉の覇王&砂の王
https://imgur.com/a/aQTMm9N (画像)

64 名無しさん@ピンキー 2025/05/20(火) 23:13:35.23 ID:uEj8Pa96
隣合わせの灰と青春をエロくするなら?
ヴァンパイアロードに拷問されてるカディを女戦士にする
サラが飲み過ぎると魔法をぶっ放す他脱ぎ癖がある
あとは??

65 名無しさん@ピンキー 2025/06/14(土) 20:48:31.28 ID:GATn0O+V
ちょっと旅に出てた

>>59
ヴァルキリーを見て真っ先にくっころシーンが浮かんだ
アマズールはヤられる前にヤるしかないな

>>60-64
なんか始まった!ついに始まったー!て思ったら

66 名無しさん@ピンキー 2025/06/14(土) 20:51:01.32 ID:GATn0O+V
ワードナの逆襲は無駄にエロかった記憶がある
確かみんな死んじゃうけど(ノД`)シクシク

67 名無しさん@ピンキー 2025/06/15(日) 17:43:11.30 ID:s0tLhiEF
>>67
ワードナの逆襲的な感じで
悪の魔術師とかが復活して力を取り戻すために
「女は犯せー男は殺せー」みたいな感じでってのもあり得そうなんだけど
そういう事しそうな悪いヤツって誰かいるかな

68 名無しさん@ピンキー 2025/06/15(日) 17:53:46.62 ID:s0tLhiEF
アマズールはASPHYXIATIONとかDEEP FREEZEあたりで一掃するのがキレイに残るしいいよね
まあNOXIOUS FUMESとかITCHING SKINでジワらせるのもいいけど
というかWiz6の魔法って結構残酷よねぇ(ま、攻撃魔法の時点で残酷なんだけど)

69 名無しさん@ピンキー 2025/06/16(月) 13:19:37.40 ID:LK+L1a/P
>>68
ソーンあたりにやられたい、逆レモノになるけど…
女冒険者は部下にくれてやる(好きにしていいぞ)のか…それとも百合ハーレムPTを組むべく邁進するのか

70 名無しさん@ピンキー 2025/06/16(月) 13:25:10.15 ID:LK+L1a/P
>>59の考察の

71 名無しさん@ピンキー 2025/06/16(月) 13:27:23.42 ID:LK+L1a/P
>>66
おかえりー
寝たらレベル上がった?

72 名無しさん@ピンキー 2025/06/16(月) 23:00:36.72 ID:bCBbrQJ6
>>70
SMTif...の女主人公みたく、降伏した女悪魔にナニして「お姉様とお呼びしてよろしいか……?」する系のキャラになりそう

73 名無しさん@ピンキー 2025/08/03(日) 23:41:45.65 ID:oKCK/5vm
大丈夫?スレ生きてる?

74 名無しさん@ピンキー 2025/08/08(金) 07:07:45.01 ID:I44QDUZs
生きてるんじゃないかな?

75 名無しさん@ピンキー 2025/08/12(火) 18:15:13.27 ID:bL6hxWC3
公式・非公式、ライセンス有るか無しかは別として
・オンラインゲーム
ウィザードリィダフネ

・ゲーム
外伝 五つの試練(SWITCH)

・漫画
魔境斬刻録 隣り合わせの灰と青春(コミックボーダー)
ブレイド&バスタード(コミックDRE)

・小説
ブレイド&バスタード小説版(DREノベルズ)
迷宮くそたわけ(カクヨム)

あたりが今動いてる環境か(元ゲーのクローンとかもあるけど)
補足あったらヨロシク

76 名無しさん 2025/08/18(月) 22:48:55.60 ID:YzJyzaNv
こんばんは。
大昔こちらのスレに

77 名無しさん 2025/08/18(月) 22:54:08.50 ID:YzJyzaNv
“ここで重要なお知らせです。
ミニチュアホースに

78 名無しさん 2025/08/18(月) 22:58:50.31 ID:YzJyzaNv
ボンデージプレイでの最大の利点は、なんといっても、こちらに選択権がないことだ。
何が起こっても、自分のせいにしなくていいんだからな。いや、まったく、14レースを除き、
11レースから16レースまでの試合は酷いもんだった。10レースの終わりごろから、
初めての試合で小人どもに散々虐められた妹さんが、仕返しを始めてなあ!
パーティ内での喧嘩に部外者を巻き込まないで欲しいよ、まったくハハハッ……

“そう落ち込みなさんな!あれだって、フローレンス女史の御尽力あってのもんだったぜ!”

あー、ありがとうペニス君。君だけが俺の友達だよ。責任とってくたばってくれ。
確かに妹さんは“優秀”だったよ。彼女には素質がある。
迷宮とは大違いの実に見事な連携だった。が、それもさっきのでおしまいだ。
今は個人競技の時間だ。邪魔者がいなくなって清々したと思ったが、いなくなって見ると
少し寂しいもんだな。ハハハッ、俺は何をいってるんだろうな!
 順番が逆だが、今さらになって、セックスの意義について深く考えられるようになった
気がするなぁ。種族別の受精確率はどうたったかな?
こんなことなら、もっと真面目に生物学を学んでおくべきだった。

“多種族間での『H』との出生率は概ねアルファベット順”

はっはぁ!こんな時でもちゃんと答えてくれるとはさすが俺の脳味噌だ。

79 名無しさん 2025/08/18(月) 23:02:08.31 ID:YzJyzaNv
 覗き穴にかじりついている丁稚をどうやってどかそうかと、ホセは思案していた。
肩を叩こうが頭をはたこうが、びくともしない。
「なあもう良いだろ、ここでマスかくのはやめろ。親父に言いつけるぞ」
 上気した顔で、Adventurer's Innのルームマンの下っ端の制服を着たホビットは
やっと振り返った。でっぷり太り、蚤をばらまいたようにまだらに禿げた中年男の
ホセの容姿は、ボップの劣情を削ぐのに一役買った。
 ホセが紙煙草に火をつけようとすると、ボップは慌てて止めた。
「ここは禁煙ですよ」
「そうだな」
 薄暗い部屋の中で、ホセはポケットの中から火種の入った銀ケースを取り出した。
そのまま火をつけ、安煙草の煙をボップに吹きかけた。すくみあがったボップを
覗き穴からどかすと、咥え煙草のまま穴を覗いた。
「勘弁して下さい。壁紙を焦がしたら支配人に殺される」
「わかってるよ、任せとけ」
 ホセはポケットから銀細工のケースを取り出すと、蓋を開けて中に灰を落とした。
「痰壺ぐらい置いとけよ。親父にそう言っとけ」
「冗談でしょ」
 情けない声ですぐに火を消すよう訴えるボップをよそに、ホセは穴の向こうの
ロイヤルスイートのベッドの様子を伺った。

80 名無しさん 2025/08/18(月) 23:07:18.90 ID:YzJyzaNv
「たまには店にも顔を出せよ。さみしいじゃねえか」
「そうしたいところだがね。年末は帳簿の整理で忙しいんだ。
なあ、あんたのところはいつになったらクレジットカードに対応してくれんだ?」
「冗談じゃねえ。現金払いだけだ」
「ボルタックのおやっさんみたいなこと言うねえ。お硬いこって」
「そうさ、悪いか。オヤジは若かった頃に空手形掴まされた。それ以来オヤジは金貨以外は
信用してねえ。おれはそういう風に教わったんだ」
「その話はもう耳にタコができるくらい聞いたよ、おっと」
 ホールは床のぬめりに気がつくと、後ろで震えているホビットに恫喝した。
「ボップ! また床を汚したな」
 ボップはすくみあがった。
「すみません、すぐに拭きます」
「石灰、おがくず、それから石鹸水と布だ。準備だけして部屋の外で待ってろ。
おれはホセと話がある」
 ボップは打たれた犬のような返事をして、音を立てずに通用口に駆け出した。
丁稚が部屋から出るのを見送ったホセは両手を広げて言った。
「すげえなこりゃ、大当たりの部屋じゃないか」
「ああ、この部屋に出入りしてるのはあと二人いるが、どっちも上物だ」
 ホールはホセの体をどかして、自分も節穴を覗き込んだ。ホールは舌打ちをした。
「なんだあの男。あんな情けねえ野郎が、あんないっぺんに別嬪とやれるなんてな」

81 名無しさん 2025/08/18(月) 23:11:11.37 ID:YzJyzaNv
「できれば二人乗りがいい」
「そりゃ品がないぜ、ホール」
 ホセは顎の贅肉を引っ張りながら、首を左右に振った。 
「あの金髪を調教したやつの手腕には、正直おれは感動しているよ。
モックチャイルドは巨人に人気の商品だ。あんだけ仕込むにゃ
金も手間暇もかかる。アレが動いているところをあんたに見せて
やりたかったぜ。何もしなくても硝子箱の一等席に上げられる」
「あんたがやるならどっちだい」
「そりゃあ、断然茶髪だね。俺用だ。店になんて上げねえ」
「だろうと思ったよ」
 二人は友情を確かめあうように笑いあった。
「それであんたの素晴らしい新商品はいつ売り出すんだい」
「ああ、薬か? ありゃ売りもんじゃねえさ」
 ホセは覗き穴を見ながら答えた。
「使い潰したガラクタどもに飲ませる用の試薬だったんだがねえ。
ジッドの旦那のお手製だぜ」
「ほう」
 ホールは顔を背けるようにして眉をしかめた。
「効き目はまあまあだな。これなら行けるぜ。オツムはすっかりパアになるが、
最後の稼ぎをさせるにゃ上等だ。それにしてもあんなクソみてえな鑑定屋に

82 名無しさん 2025/08/18(月) 23:14:19.76 ID:YzJyzaNv
 宵の空から太陽が追われ、夕日の残り火も西の彼方に消える頃、城内の戸々では
暖かな火が燈り、窓から色とりどりの明かりが零れ、街は、到来する長い冬の夜への
準備を着々と進めていた。決して上げられることのない跳ね橋では憲兵の簡素な
入城検査を待つ冒険者が列をなし、跳ね橋のすぐ側では、仕事熱心な客引きたちが、
一日の行程を無事終えた冒険者から、彼らの得た幸運の一部を授かろうと躍起に
なっていた。跳ね橋を渡ると、多くの城がそうであるように網目のような複雑な道へ
と出る。迷路のような路地の先には、広大な面積を囲む内堀が出迎える。
普通の城であれば、ここに宮殿や、議会場、寺院など、都市にとって最も重要な
政治の中枢機関があってしかるべきである。だが、この国において、
最も重要な機関というのは、議会でも、寺院でもない。堀の内側にあるのは、
交易都市リルガミンが誇る広大なMarket Place(市場)だ。内堀の中央には
東西にメインストリートが走り、東西いずれの道も、堀の内壁につかないうちに、
大きく二股に分かれ、その四本の道が、巨大な四つのアーチへと繋がっている。
このアーチは、外壁の外にあるTRAINING GROUNDS(訓練場)を除く、
リルガミン“五大施設”の表玄関にもなっている。

城内に無事たどり着いた冒険者たちは、皆、一様にして安堵の息をもらし、
命の尊さを噛みしめ、一日を恙無く過ごせた事を神に感謝し、また、仲間の
機転と自らの武勇を褒め称えながら往来を闊歩する。
マーケットプレイスの入り口では、多くのパーティが、“解散”の儀式を行っている。

83 名無しさん 2025/08/18(月) 23:18:23.94 ID:YzJyzaNv
他所から初めてこの街に足を踏み入れたものは、この酒場の光景を見て目を
むいてしまうだろう。敵対会派が、共に同じ卓で食事をし、敵国同士を故国に持つ
若者たちが、お国での紛争事もどこ吹く風と親しげに会話を交わす。
訓練場では教えてくれない奇妙な魔術で、酒瓶を浮遊させ、余興を披露する司教の
卓に、新人の魔術師たちが群がりその妙術に目を輝かせて見入っている。その傍らで、
仲間の戦士が胡散臭そうな目を向けてエールを飲み干す。『魔法の世界』ならではの
実に珍妙な光景だ。この酒場でカードをやるには注意をした方がいい。
シーフと金属鎧を着れない輩(スペルユーザー)を相手にすれば、財布の中身を
すっかり抜き取られること請け合いだ。城門を潜り抜けた先で見た光景そのままに、
“最下層民”たちもまた、この酒場に溢れかえっている。ここでは、戸外にいる乞食に
加え、いわゆる冒険者以下乞食以上の、辛うじて“冒険者”と名乗る事を許される者たちが
存在する。訓練場で登録した職業とはまた違った、冒険者の間での
肩書きを持つものたちだ。

 夕暮れのGILGAMESH’S TAVERNの厨房は、これから押し寄せる冒険者を
迎え撃つべく準備に忙殺されていた。冒険者にとって、食事は特に重要なイベントだ。
探索から帰ったばかりの冒険者たちは、この酒場で食事を取ることが多い。
この酒場はギルドの集会所もかねているからだ。酒場の食事は、大味で品数も
少ないが、非常につぼを押さえた品揃えだ。一風変わった食生活を営む砂の民や、
砂漠より東の国の出身者の口に合うものは少ないが、西国の者が好むような

84 名無しさん 2025/08/18(月) 23:21:50.70 ID:YzJyzaNv
ちょっとしたハプニング――
銀行の一人が、飲みすぎてうっかり「なんて惨い仕打ちなんだ! おれがこんなこと
されるいわれは無いのに! これじゃまるで“THE SPANISH INQUISITION”だ!」
と口を滑らせたばかりに、赤服の修道士が乱入した事件――を除けば、
それはいつも通りの冬の夕暮れの光景だった。

「これ、なんだと思います?」
カウンターにほど近いテーブル席にいた褐色の少女が、傍らにいたエルフの女性に
話しかけた。袖口の広い長袖のダルマティカを身に付け、上から短いケープを羽織り、
行儀よく閉じた膝の上にミトラ(司教帽)を置いている少女の格好は、鎧こそ
着ていないが、それを除けば、探索業に向かう司教の装いそのままだ。
正装で酒場にいるということはこれから探索に出かける所か、あるいは
今しがた帰還したばかりか。傍らの女性の装いからして後者だろう。
一見どの種族か迷ってしまう可憐な姿のこの司教は、尊大な山岳部の同族が
最も卑下する砂地のドワーフだ。彼らの血はけっして卑しいものではない。
かつてエルフ族からも『最も美しい小人』と称された流浪のドワーフ(シールドドワーフ)の
血を受け継ぐ一族の末裔だ。山を追われた砂漠のドワーフは、体躯は大柄な者が
多いが、ドワーフとしては非常に体毛が薄く、特に女は、純粋なシールドドワーフと
違い、年長者ですら髭を蓄える文化がなく、贅肉も極端に少ない。この地方出身の
Dwarf女に共通して言えることだが、彼女たちはDwarf族であるにもかかわらず、

85 名無しさん 2025/08/18(月) 23:25:13.01 ID:YzJyzaNv
 少女の隣に座るエルフの女性は、冒険者とはとても思えないような、まるで街娘の
ような質素な服を身に着けていた。ひとつなぎのカートルからは刺繍こそほどこされ
ているもののカフスの付いていない袖が伸び、頭に袖と同じく赤と薄い緑の糸で
刺繍されたリンネルのカーチフを被っている。そんな質素な身なりにも関わらず、
エルフは司教同様人目をひいていた。元来、エルフ族は非常に繊細な顔立ちを
している。その中においても、一際目立った容姿のこの女性は、白磁の肌に
輝く生糸のような銀髪を持ち、渓谷の伝承の中にある小神族の末裔のように
神々しい美しさを放っていた。しかし、注意深い人ならば、一見高潔で、貞淑そう
な彼女の藍玉色(緑柱石の色、青緑)の瞳に、悪名高い“沼地のエルフ”のような
死ぬまで男を躍らせることができる魔力が宿っていることに気がついただろう。

「え、なに?」
「これ、なんだと思いますか?聖遺物であることは間違いないんですけど…」
 司教は、聖別された絹布に包まれた色の悪い腸詰の切れ端のような物を
エルフに差し出した。
「あら、どこでこんなの拾ったの?」
「赤い服の方々が落として行ったものなんですけど」
「赤服?」
「さっきカウンター席の人を安楽椅子に縛りつけたまま連れ去ったあの……」
「ああ、SPANISH INQU…… あの連中ね。ごめんなさい、全然気が付かなかったわ」

86 名無しさん 2025/08/18(月) 23:28:25.36 ID:YzJyzaNv
 最高のバカ面で、俺は天井を仰いでいた。
たまに意識を失いそうになって、数秒で目が覚める。いつの間にか口の端から
涎が垂れている。腰をくねらせて俺の下半身を愛撫していたフローレンスさんが、
俺の首に手を回し、よだれを舐め取った。俺は横を向いて、彼女の顔を見た。
こうして間近で見ると、やはり似てるだけで彼女とくノ一は違うな。色気は
たっぷりだが、フローレンスさんの方が無邪気で子供っぽく見える。
俺の頬を舐め回していた彼女は俺の口に吸い付いた。

 あっ、もうこのまま、ここで生涯を終えても良いんじゃないか。いいだろ。
いや、ちょっとまて、このままで良い訳が無い。そうだろ。おそらくこのままでは
くノ一に八つ裂きにされる。
 猛烈に勃起してるが、頭はもう賢者の心得を習得する状況まで来たと断言してもいい。
あっ、フローレンスさん、それはちょっと、あっ、はげしすぎぃ、あっ、あっ、あっ、ううぅっ!
……すまん、何の話だったっけか。とにかくだ、なんとかしてここを出ないと。
自分で蒔いた種だが、俺がどうにかして終わりにするんだ。とにかく考えろ。

 シャイアやチビが先に寝ちまった理由は、あの媚薬には時間差で作用する
強力な睡眠作用があるということだ。あの二人が特別寝付きが良いってわけじゃ
ないだろう。お楽しみのあとは、時間差で眠らせるなんてまさにレイプ用の
薬ってわけだな! ちくしょう、もう薬なんてやらない。本当だ。

87 名無しさん 2025/08/18(月) 23:33:36.76 ID:YzJyzaNv
俺の右腕に頭を預けて、彼女は眠った。俺は左手を彼女の顔の前にかざした。
規則的な柔らかいリズムが伝わる。大丈夫、ちゃんと寝てる。
いよっしゃあ、逃げるぞ。うん逃げるぞ。逃げるんだ俺。
いやでも、あと五秒後……いや三十秒……いや二分後には必ず。
駄目だ彼女の寝顔の可愛さが破壊力ありすぎる。

こうなったら訓練場時代のとっときの起床方法を使うしか無い。
俺は心の中で十秒をカウントダウンした。
じゅーう、きゅーう、はーち、なーな、ろーく
「五秒前、四、三、二、いぃいち」
  フンッと勢いをつけて俺は左半身を起こした。起きれた。良かったあぁ……。
これ駄目だったら冒険者廃業だよ、鑑定士も名乗れねえ。
俺はそっとフローレンスさんの頭をどかした。彼女に覆いかぶさるように、
両手で頭を持って静かに枕に、そーっと、そーっと……
なあ、あと一回くらいヤっちゃ駄目か?
 バカ、バカ、俺のばあかヤロ! 駄目だっての!
フローレンスさんは薬でこうなってるだけなんだ。正気に戻ったら
素手で俺を解体できるんだぞ。無駄な希望は捨てろ。悲しいけど。
ああぁぁ、ここにいたい。こっから離れたくねえ。
俺には勿体ないレベルの美人なんだ。可憐で、清楚で、おっぱいも大きくて、

88 名無しさん 2025/08/18(月) 23:36:41.26 ID:YzJyzaNv
 シャイアとチビは寝てるな。俺は試しに、シャイアの顔に右手をかざした。
よしよし。よく寝てる。しかしこいつも寝顔だけなら可愛いな。
見てくれだけは本当に良いんだよあコイツ。がきっぽい身なりのくせに色気もあるし。
いかん、寝顔を確認したら、変な気分になってきた。
こいつの性格を思い出せ。そうそう。クソみたいに性悪で、口うるさくて
無駄におせっかいだ。
 仕事持ってくるときもやたらと挑発するし、仕事中も喧しく話しかけてくるし、
勝手に俺の部屋のテーブルの下の空き瓶片付けに行くし、対人恐怖症と躁鬱で
誰とも会いたくなかった時期だって無理やり押し入って飯置いくし――

 あれ、こいつ俺のこと好きなんじゃね?

――んなわけないだろ。何考えてんだ俺。ありえない。
そもそも俺がこうなったのはこいつのせいだし。
こいつは寝覚めが悪いから俺に世話焼いてるだけの小心者だ。
変な気が起きないうちにさっさと行こう。一応チビの方も確認しとくか。

 ……やばいなこいつ。フローレンスさんやシャイアとは可愛さのベクトルが違う。
これに手を出したら本当のやベえ奴じゃないか。寝息を確認するのはやめだ。
頭撫でたくなりそう。いやいや、うん、その、あれだ。

89 名無しさん 2025/08/18(月) 23:39:53.78 ID:YzJyzaNv
 俺は急いで身支度をした。俺の一張羅はベッドの下に丸めて押し込まれてた。
ローブを引っ張り出したときに、ベッドの下にまだなにかあることに俺は気がついた。
浅い籠の中に服が入っている。
 こ、これは、まさか、くノ一の黒装束ではないか?!
ちょっとくらい、匂いを嗅いでもいいかな?
 俺は無意識に籠を引っ張り出して、籠ごと鼻面を突っ込んだ。
ああ、いい、すごい、とっても、いてっ、なんか固いもんに当たった――
籠の中には黒装束の他に、なにか錆びた短刀のような物が抜き身で入っていた。
錆びきっているせいで、何も切れなさそうな短刀だ。こいつは……
「“がらくた”だ」
 そうだ。大抵の鑑定士ならそこで鑑定をやめるだろう。だが俺の頭は
この短刀の元の名前を言い当てようとしていた。こいつの本当の名前は、
「“Dagger of Thieves(盗賊の短刀)”」
よし、答え合わせはできないが多分合ってる。手応えありだ。
……いや、何やってんだ俺。一刻も早く逃げるんだよバカが!
 着替えるのは至難の業だった。視界が思ったよりぐらついていることに
今気がついた。まともに歩けるかな俺。下履きの薄いズボンを履くところで
俺はようやく気がついた。勃起しすぎてズボンが入らない。ローブの結び目から
立派な息子が元気に飛び出している。これで表を歩いたら目立ちすぎる。
どう見ても変態にしか見えない。ズボンを履くのは諦めて腰に巻いたら

90 名無しさん 2025/08/18(月) 23:43:26.91 ID:YzJyzaNv
「姉さん、開けて」
 くノ一は肩で息をしながら部屋をノックした。道中ずっと悪い予感がしていた。
いつもなら、彼女の同僚は、彼女がドアの前まで来ると、ノックする寸前で
扉を開けて驚かすのが常だった。
「姉さん」
 くノ一はもう一度、今度は強めにノックをした。返事なし。彼女の中で、心臓の
鼓動が素早くなっていった。なにかがおかしい。鍵は彼女の同僚に預けてある。
中から開けてもらわなければ部屋には入れない。
「姉さん!」
 くノ一はドアのノブを何度も動かしながら、激しくノックした。相変わらず返事なし。
ノックをやめて、くノ一は耳をドアに当てて、神経を集中させた。微かだが、
なにか物音が聞こえる。中に誰かがいる。衣擦れの音、引きずるような足音、
聞き覚えのあるような気がするが、彼女の仲間の出す音ではない。
「ねえ、開けて」
 くノ一は再びノックをし始めた。そのうち、壊すのではないかという勢いで
ドアを叩き出した。
「姉さん、ムー、フロー、誰かいるの? ねえ!」
 くノ一には確信があった。部屋の中に三人以外の人物がいる。くノ一は
カーチフを外し、内側に隠してあるピックの束を抜き出した。
彼女は神経を集中させ、錠前を覗き込んだ。

91 名無しさん 2025/08/18(月) 23:48:13.15 ID:YzJyzaNv
 宿屋の入口までくると、リーダーはわたしを置いてけぼりにして、あっという
間に駆けて行きました。道中、わたしが走れる限りの速さで歩いてくれましたが、
わたしはすっかり息を切らしてしまいました。
 階段を登る途中から、リーダーの声が聞こえていました。
わたしがやっと三階につくと、リーダーは部屋のドアに、凄い速さで何度も
体当たりをしていました。
「リーダー!」
 びっくりして、わたしはとっさに止めに入りました。わたしがリーダーの腰に
しがみついたときは、リーダーは恐ろしい力で扉に向かっているところでした。
ドアに押しつぶされて、死ぬかもしれない。わたしはとっさに思いました。
リーダーはしがみついたわたしにすぐ気がついてくれました。
ドアに肩をぶつけるのを、リーダーはすぐに辞めました。
リーダーの頬には涙が流れていました。人がこんなに取り乱したのを、
わたしは生まれて初めて見ました。息を切らしながら、わたしはリーダーに
言いました。

「フロント、鍵、取ってきます」
「私が行くわ」
 リーダーは駆け出そうとして、一瞬わたしと目を合わせました。
わたしを一人でここに残すことが不安だったのだろうと思います。

92 名無しさん 2025/08/18(月) 23:54:48.29 ID:YzJyzaNv
 くノ一の声が聞こえる。まずい。もうドアから出られん。俺のバカ。遅すぎた。
なんとかして、なんとかしてドア以外の場所からでないと。
いっそ部屋の中に隠れるか? いや絶対見つかる。トイレに篭って籠城する
ぐらいしか対抗手段が思い浮かばん。そんなことしたら詰みだ。
 俺は部屋の中を駆け回った。トイレは二回見た。ベッドルームの窓も、リビングの
窓も全部調べた。入口以外の出口が見当たらない。そして恐ろしいことに、この部屋の
窓はすべてはめ殺しだった。たとえ出られたとしても、この高さから飛び降りたんじゃ
助からない。

 突然入口のドアから爆音が聞こえ始めた。なにかがドアを蹴破ろうとしている。
 やばい。どうする、どうする俺?
もうどうしようもない。窓から飛び降りるしか無い。だがはめ殺しだぞ。
こうなったらもう窓をぶち破って飛び降りるしかない。宿屋の物品を壊すのは
重犯罪だが、もうこの際仕方がない。
ベッドの下の浅籠にがらくたの短刀があったはずだ。あれを使おう。
俺は錆びた短刀をベッドからひっぱりだし、目星をつけた窓に思いきり叩きつけた。
窓は割れなかった。不思議なことに、手応えがない。それに音もしなかった。
なにかの間違いかもしれない。俺は今度は思い切りよく、短刀をぶつけた。
窓はびくともしない。こんなに思いきりぶつけたのに何の音もしない。
俺は絶望した。窓に近づいて、薄暗くなりかけた太陽の光を透かして見た。

93 名無しさん 2025/08/19(火) 06:06:00.56 ID:KbTnbrwy
連投規制からのプチ規制発動されたようなので時間置いて出直してきます

94 名無しさん 2025/08/20(水) 05:40:08.21 ID:TiQ3KpL5
 ベッドの下を覗き込んで、俺はぎょっとした。得体のしれない白いものが動き
回っている。動物の鳴き声のような奇妙なくぐもった声が聞こえた。そいつは
跳ねるような動きでベッドの下から飛び出してきた。俺は思い切ってそいつを
掴み上げた。白い袋だ。端を掴んで引っ張ると、中からゴロンと大きな何かが
転がり出てきた。赤と青のケープを身にまとった、カエルの彫像だ。全身が
金属でできているくせに、生きているように這い回った。
 これだ。まさに僥倖。俺は素早くカエルを捕まえた。こういうとき、地元で
培ったスキルが活かされるってもんだ。

 俺はリビングに駆け出した。なるべく入口から遠い窓のほうがいい。
ちょうどよく、カエルの口には猿轡が噛まされていた。これはいい、このカエル、
うるさくてかなわんからな。俺は暴れるカエルの足を引っ掴んで思いきり振り回し、
全力で窓にぶつけた。派手な衝撃があった。金属音とともに窓枠が軋んだ。
いいぞ、これならやれる。
 俺はめちゃくちゃに窓にカエルを叩きつけた。最初に窓枠の右上の金具が飛んだ。
続いて右下と左上の金具が外れた。もうちょっとだ。窓はもうぐらついている。
猿轡が外れてカエルが騒ぎ出した。俺は構わず窓にカエルをぶつけた。
最後の金具が外れた。同時にカエルが俺の手からすっぽ抜けて窓の外に落ちて
いった。「のーぉぉぉぉ……」という間の抜けた悲鳴がリビングに木霊した。
俺はすぐに部屋のテーブルを椅子ごと窓に近づけて、よじ登って身を乗り出した。

95 名無しさん 2025/08/20(水) 05:43:02.47 ID:TiQ3KpL5
 部屋に飛び込んだくノ一の目に、ベッドの上の仲間たちと肉親の姿が映った。
視界の端の隅で、なにか黒い影がふっと動いたのが見えた気がした。
くノ一は凝固の呪文をかけられたように静止した。悲鳴を上げる前に、
宿屋の主人が奇声をあげた。
「いいいいいいいいぃぃ!」
 主人は、壊された窓枠に駆け寄った。テーブルと椅子を押しのけて、
窓枠の破片で手を切るのも構わず、主人は身を乗り出した。
窓の真下には死骸はない。主人は素早く見回した。黒装束の男が建屋の角を
曲がるのが見えた。
「ぎいいいいいいいいぃぃ!」
 主人は再び奇声をあげた。

 くノ一は悲鳴をあげなかった。代わりに、ドアの外にいるフラウドの所まで行き、
声をかけた。
「入っちゃだめよ」
 そう言って、くノ一は廊下にぺたりと座り込んでしまった。くノ一は両手で口を押さえて
嗚咽した。泣きながら、なんとかフラウドに「そこにいて」とだけ言うと、彼女はベッドの
肉親のところに行こうとした。腰が抜けてしまったようで四つ足で歩み寄った。
ベッドの上には仲間たちが酷い有様で転がされている。枕元でうつ伏せになっている
裸の妹の所まで這い寄ると、彼女は妹の頭を抱きしめた。

96 名無しさん 2025/08/20(水) 05:46:06.66 ID:TiQ3KpL5
 宿屋の主人は小さく両腕を放り投げる仕草をしてぐるりと視界を回した。
「ホォオル!」
 宿屋の主人は、副支配人の名前を大音声で叫んだ。駆け足でやってきた
副支配人のホールに、主人は命令した。
「このレディたちに別室を用意しろ。彼女たちを介抱してやれ。それと修理屋を
呼べ。部屋を片付けろ。今すぐだ」
「はい、総支配人」
 ホールは緊張した顔で、すぐに仕事に取り掛かった。
「お嬢さん、申し訳ないが話がある」
 宿屋の主人は先ほどとは打って変わって紳士らしい柔らかな声で、くノ一に話しかけた。
「あいつを殺したいんだろ」
「もちろん」
 くノ一はえづきながら答えた。
「あなたの力が必要だ。一緒に犯人を探そうじゃないか。
知ってることを教えてくれ」
「ええ、ええ、何でも協力するわ。お願い、あのくそ野郎を捕まえて」
「ようし、ギブアンドテイクだ。犯人は黒装束の男。詳しくは別室で話そう」
 ホールが主人に駆け寄った。
「右隣が空きました」
「左は?」

97 名無しさん 2025/08/20(水) 06:00:18.05 ID:TiQ3KpL5
もう見てないだろうけど11スレ目の323氏への回答です
とりあえず今回はここまで
色々不手際があって申し訳ない

98 名無しさん@ピンキー 2025/08/20(水) 06:11:35.14 ID:x3GZ9ULY
トリップないけど ◆RDYlohdf2Qです
保管庫管理人氏へ
フォームから送った2件の要望は黙殺してください
鯖落ち直らなくてテンパって書いたものですので…

99 保管庫”管理”人 2025/08/20(水) 07:44:08.52 ID:RGV5ESCO
>>99◆RDYlohdf2Q 様
メールフォーム&直へメの返信が遅くてスイマセン。
依頼の件、添付して頂いたtxt終端までの内容がこのスレッドにて確認できましたので、
鑑定士本編の6話として近日中に保管させて頂きます。

保管庫管理人もちょっと焦りました、BBSPINKのPC用サーバーは未だに復帰してないようですね。
携帯(スマホ)でのアクセス問題ナシ…あと、専ブラでの読み込み・投稿も大丈夫なようです。

100 名無しさん@ピンキー 2025/08/23(土) 07:49:08.55 ID:48Z+WEep
ゴブリンの臭いがする姉さんと石鹸エルフのファンです。ダフネパロ欲しいです。

101 名無しさん 2025/08/24(日) 18:17:30.63 ID:Pnqkk6dR
失礼します
また容量つぶしの投下をさせていただきます

NGワードはトリップまたは鑑定士で回避をお願いします

102 名無しさん 2025/08/24(日) 18:20:53.94 ID:Pnqkk6dR
 雪は思った通り硬かった。着地の衝撃が伝わり、体中の骨が軋んだ。
ワンテンポ遅れて、俺は地面を転がった。
「ああああっ!」
 痛っえ、ちくしょう、痛え! くっそ、痛くても走れこのやろう!
まだ呪文がきいてる今なら動けるはず。俺は四つん這いになりながら何歩か歩いた。
足のことは今考えるな。足の様子を見たらもう動けなくなる。頭上から宿屋の親父の
奇声が聞こえた。
 恐怖で頭がいっぱいになり、俺は両足で立って夢中で駆け出した。
痛いのかどうなのかすらもうわからなくなっていた。幸い人はいなかった。ごみ箱の上に
いつも陣取っている乞食共もいない。サボり魔の見張りの姿もない。神に感謝だ。
俺は何も考えず宿屋の裏口に飛び込んだ。

 俺はポコチンおっ勃てたままA Cotの廊下を全力疾走した。目を剥いて短い悲鳴を
上げる同業者共をかき分け、最奥の自室に飛び込んだ。その時になって俺はくノ一の
部屋から錆びた短刀を持ち出していたことに気がついた。投げ捨てるように短刀を
ベッドの下に滑り込ませ、俺はすぐさま忍び装束を脱ぎ捨ててローブの紐を緩め、
大急ぎでマスをかいた。体の痛みよりも、こんな体たらくになりながら
まだ勃起し続けている俺の一物に心底恐怖していたからだ。
 猛烈な勢いでしごいてるのに、びくともしない。全然収まらん。性欲なんてとっくに皆無だ。
鈍い感覚だけで俺のブツはおっ勃ったまま一向に収まる気配がない。ああ思いついたぞ。

103 名無しさん 2025/08/24(日) 18:22:16.27 ID:Pnqkk6dR
「あんたふざけないでくれ、時と場合をわきまえろ」
 はい。もう仰るとおりです。ベッドの中に二人がいる状態で、俺はローブを
はだけさせ、一物をおっ勃たせたまま顔から出せる汁を全部出しながら、
一方的に症状を訴えた。話していくうちにだんだん冷静になってきた。
やっと全部伝え終えた俺はベソかいたまま床に頭をぶつけて丸まった。
「後ろ向いてくれないか。サーシーに服を着させてやりたい」
 顔面鼻水まみれの俺は床に座ったまま後ろを向いた。
 転送屋のベランには協力者がいるっていうのはなんとなくわかっていた。
そりゃあそうだ。LOKTOFEITを使った外法解呪をするには金を預かる金庫番と
組まなきゃいけない。相方が誰かなんて、ベランは決して口外にしたことがない。
 考えてみりゃサーシーなら金庫番に適任だ。近づいてくる奴はあまりいない
だろうな。二目と見れない御面相だし、昼も夜も延々唱え続ける詠唱は
A Cotにおける環境音楽として悪い意味で評判で、おまけに気が触れている。
あくまで噂だけだったようだが、こういう“噂”はサーシーにとって良い隠れ蓑に
なったんだろう。金を守るにはうってつけの立場だ。
「もういいですよ。着替えました」
 俺は二人に向かって振り向いた。規制も発さず、目の焦点も合っている
サーシーを見たのは二年ぶりだった。顎がぶっ壊れて舌がずるりと垂れだして
いるはずのサーシーの顔はすっかり治っていた。
「え、あえ、え」

104 名無しさん 2025/08/24(日) 18:24:03.61 ID:Pnqkk6dR
 俺は自室のベッドに運ばれた。同業者が何人も手を貸してくれた。気がつけば俺の部屋は、
俺の同業者やらご近所やらで信じられないほどすし詰めになっていた。
 ベランの呪文の連唱で、俺は一命をとりとめた。もうベッドに一人で座ることもできる。
さすがDIALMAの一本槍だけでなんとか凌いできた元冒険者だけある。
いつだって頼りになるやつだ。
 ベランはすぐに解毒の作業を始めた。俺はもう祈るような気持ちだった。
何度LATUMOFISを唱えても一向に変化のない俺の一物をみたベランは険しい顔で俺に言った。
「おい、あんたこれ普通の強壮剤じゃないな? 何に手を出した?」
 おねがい。俺の犯した犯罪を聞き出そうとしないで。
「人払いをしてくれないかベラン。あんただけに話すよ」
「人に言えないような話なのか?」
 ベランは凄んだ。めちゃくちゃ怒ってる。そりゃお楽しみを邪魔したのは悪かったよ。
でも俺にだって尊厳てものがあるだろ! 鼻くそみたいなもんだけど!
「せめてサーシーだけは部屋から出してくれ」
「サーシーに聞かせられないようなことなのか?」
 ドワーフの鼻息は荒くなった。俺は泣きそうな顔で口をすぼめた。
「話してください。今、ここで」
 サーシーが膝を屈めて、俺の目を真っ直ぐ見ていった。俺はもう逃げられなくなった。

 俺は萎縮したまま、多くの同業者に囲まれて、これまでの経緯と悪事を洗いざらい話した。

105 名無しさん 2025/08/24(日) 18:26:15.74 ID:Pnqkk6dR
 トビーが科(しな)を作りながら隣に座ってきて俺の手を握った。
「あたしはあんたの味方よ。レイプぐらいで何よ。尺八で三年間生き抜いてみなさいよ」
 トビーは無くなった前歯の隙間からバカでかいゲップを吐き出した。汚えなこのコノヤロ。
でもちょっとだけ救われた。もうさっさとツケ払えアル中金玉エルフとか言わねえよ。
だから早く手を離せ。気色悪いわ。
「あんたいなくなったら、あたしの月々のジュース代どうなるのよ」
 こんちくしょう、ちょっとでも感動した俺がバカだ。あとてめえが常飲してんのは
ウイスキーの蒸留酒割りだろうが。
「あんたを助けよう」
 俺にいつも鑑定代理を頼んでくるジョブスが気取った声で言った。
ジョブス、お前……良いやつだな。いつも危険物を一律50ゴールドで丸投げしてくるけど。
「その通り」
 ボラスがここぞとばかりに叫んだ。
「あんたがいなけりゃオレは次の仕事をどうすりゃいいんだ」
 大男のモリスが答えるように言った。
 それに続けと、いつも俺に仕事の代理を頼んでくる連中たちが口々に俺の必要性を訴えた。
みんなありがとう……いつも鑑定料金値切ってくるくせに、泣かせてくれるじゃねえか。
 ジョブスは気をよくしたように爽やかな声で「我々には君が必要なんだ」と言った。
 感激した。今だけはこいつらが格安で危険物処理させてくるクズだってことは忘れといてやろう。
 トビーは腕を広げてボケ面で眺めているドワーフに向かっていった。

106 名無しさん 2025/08/24(日) 18:28:52.19 ID:Pnqkk6dR
「あのねえ」
 拍手が鳴り止まないうちにトビーが言った。
「宿屋の外にでたほうがよくなあい? ここじゃドラゴンの腹の中にいるようなもんよ」
「いや、まだここのほうが安全だ。旅籠ギルドの長を敵に回したんだ。歓楽街は危険だ。
乞食の目もある。今は下手に動かない方が良い。宿屋の親父も情報を集めているところだろう。
それに薬を抜くための治療をするにはここよりまともな設備がある施設がない」
 ベランは首を振って、俺に向かって言った。
「あんたには残念だが、一月分の宿賃を残して、有り金全部貰うことになる。
高額なオイルを使うんだ。あんたの冒険は高くついたな。これは呪われた薬だ。
最近出回り始めた薬で、おれのところにも銀行が一人か二人来た。
運良く治療方法は知ってる。調べるのは大変だったんだ。あれには、あんたがよく扱う
指輪や鎧みたいなのと同じ成分が入ってる。こいつは時間との戦いだ。なんとか力は尽くすが、
急がなけりゃならん。前に来た銀行は手遅れになった。間に合えばいいが、
下手すりゃあんたは一生不能になる」
 俺は青ざめた。そういうことか。
 副作用がないどころか、劇薬中の劇薬じゃねえか。つまり俺はあの禿げにとって
実験用のゴブリンみたいなものだったわけか。あの三人にも、禿げチビの薬を使っち
まったじゃんか!……俺のバカ、クソッタレ!
「サーシー、便所の戸棚の二段目にエネマが隠してあったろ」
 ずっと殺気立った目をしてたサーシーは頷いてすぐに部屋を出ていった。

107 名無しさん 2025/08/24(日) 18:31:37.18 ID:Pnqkk6dR
 あれから二時間がたった。俺はやっと自力でゲロ桶を抱えられるレベルまで生気を取り戻す
ことができた。詳細を語ることは、勘弁してくれ。後生だ。後ろだけじゃなくて、尿道にも注入管で
無理やりオイルを流し込まれた。死ぬかと思った。ケツからは見たことのない量と色のやばい
水便が出た。
 何回か血混じりの茶色いゲロを嘔吐したあとで、俺はやっと水を飲むことを許された。
ケツ穴と尿道に詰められた栓も外された。地獄みたいな痛みだった。俺はバカほど水を飲んで、
死ぬほど吐いた。
 今は常時吐き気と下痢に襲われているぐらいだ。それから割れるように頭が痛い。
これまでの治療の痛みにくらべりゃなんてことはない。
心置きなく自室でゲロまみれになれるってもんだ。
「レイやラヴィがだったら、もっと楽に始末してもらえたんだろうな」
 マイクが右手の剣の先に雑巾を引っ掛けて器用に床を拭きながら言った。
俺と目が合うと、マイクは哀れみを込めた目つきで左手で自分の股間を覆ってみせた。
「縮んじまったよ、おれ」
「レイチェルやラヴァーンがいたら、この人殺されてますよ。夜の仕事の人たちがみんな
出払っていて良かった」
 ベッドでゲロ桶を抱える俺に、サーシーが背中を擦りながらため息混じりに言った。
サーシーには本当に申し訳ない。尿道へのクレンジングオイルの注入をやってくれたのは
彼女だ。
 最初はマズルとホリーがやろうとした。俺が暴れることは想定済みで、猿轡を噛まされ、

108 名無しさん 2025/08/24(日) 18:34:03.78 ID:Pnqkk6dR
 俺の背中を擦るサーシーにホリーが、伸びきった小さな声で「申し訳ない」と言った。
「ホリー、あなたがわたしに謝る必要はないんですよ」
 そうだよ。まず俺に謝ってくれ、ホリー。
「心ひゃいすんなぁ、おれたひゃあんたの味方だ」
 歯抜けで甲高いキーキー声で話すダーが臭い息吹きかけながら俺の横でまくし立てた。
格安ソフトドラッグで常時ラリっている標準的な底辺所得者のノームだ。そうだな、ダー。
お前にいくらタカられたか、もう覚えてねえよ。左手は手袋で隠しているが、こいつの手には
指輪が四つ吸い付いてる。ヤクをキメ続けなきゃやってられないんだろう。俺に金を無心しに
くるリストのナンバーワンだ。しかも一度も金返さねえし。せめてこの前の50ゴールドだけで
いいから今返せ。
「あんちゃんみひゃいな素敵な金蔓がなくなるなんてみへられねぇ。おれに任せろ」
 堂々とふざけた宣言してんじゃねえ。これはお前がなにか頑張ってどうにかなる問題じゃないの。
「下らないやらかししたって自覚してるなら、悔い改めなさい」
 俺の背中を擦りながらサーシーが言った。子供に向かっていうような口調だ。
 すいません。ほんとすいません。生きててごめんなさい。
「まあ素直な感想を言ってもいいなら、『舗装道路』しか歩いたことのないお嬢ちゃんには良い
お灸だったんじゃないですか。その程度で済んだんだし。守ってくれるお姉さんもいて、
強い仲間もいて、恵まれすぎてたんですよ。あなたの女主人の同僚たちなら何とも
思ってないですよ。あなたの女主人のほうは存じ上げませんけど」
 彼女なりに気を使って言っているのだろうが、情けなさすぎて俺はサーシーと目が

109 名無しさん 2025/08/24(日) 18:35:06.96 ID:Pnqkk6dR
「彼が酷いわけじゃないですよ、仕方ありませんもの。他の人たちも大抵そうします。
ポーやモリスだって。クーポーは気にしてないみたいですね。あの人は顎にシーツも
被させないですよ。終わったら食べ物をくれます。時々金貨も。わたしはルースや
レイチェルみたいにお店に入れないですもの。だからわたしは生きていけたんです。
女が冒険家業をやるというのは、そういうことなんです」
 俺は桶にまた吐いた。サーシーはあいかわらず背中をさすり続けてくれている。
彼女は慰めてくれるつもりで言ったのだろうが、俺はショックを受けていた。 
「だからそんなに落ち込まないでくださいね。反省はしてほしいですけど」
 サーシーは皆に細かい指示をとばすベランをみて目を細めた。
「あの人にはずっと避妊処置をお願いしてました。彼は全部ツケにしてくれてたんです。
ある日計算してみたら、払いきれないと分かって、わたしは謝罪をしました。よっぽど
ひどい嘆き方だったんでしょうね。ベランはわたしに金庫番の仕事をくれたんです。
仕事中は必死になってDIOSを唱えてました。日に日に金貨が増えていって、仕事を
始めたばかりのころは怯えてました。今だって慣れないですよ。ベランがこんな
サプライズしてくれるなんて思ってなかったんです。ダーもマイクも一緒にお祝い
してくれました。二人はわたしの同僚なんですよ。わたしのせいで稼ぎが減ったのに、
二人はワインをプレゼントしてくれたんです。二年ぶりに、何もこぼさずに飲めました。
お酒は苦手ですけど、あんなにおいしいワインを飲んだのは生まれて初めて」
 粋なことすんなあいつら。まてよ、この前の50ゴールドはそれか。
用途を言えよあの野郎。あいつに金返せって言えなくなっちまったじゃんか。

110 名無しさん 2025/08/24(日) 18:36:40.04 ID:Pnqkk6dR
 俺が便所と自室を往復している間に、俺の部屋は空瓶でいっぱいになった。
「追加はもう無いのか?」
 ベランが部屋を見渡しながらいうと、マイクが首を振った。
「駄目だ。宿屋の出口が封鎖されている。もう出られないし入れない」
 下痢と嘔吐が止まらない俺に回復をかけながらベランは首を振った。
「クソ。新しい桶が必要だな」
「捨ててくるわ」
「おれが行く」
 マイクが名乗り出ると、ダーが黙って立ち上がり、右手の使えないマイクの
補助をした。俺の吐瀉物でいっぱいの桶を、二人は持ち上げようとしたが、
すぐに床に置いた。
「げえっ、こりゃロープがいるな」
「しゃがしてくる」
 ベランが俺の背中を擦りながら言った。 
「マズルとホリーはどうした?」
「おれはここにいる」
 マズルが手を上げた。
「出口が封鎖されたのはさっきだ。おれとトビーで外の足跡を消しに行った。
見張りのガースがいつも通りサボってくれてよかったよ。うまく誤魔化せたと思う。
ホリーとは少し前にすれ違いになった。裏口からはもう帰ってこられない」

111 名無しさん 2025/08/24(日) 18:43:27.85 ID:IZDKWqyN
 私は道中ずっと自分の直感が正しいのか考え続けていた。あの部屋で
ドア越しに聞こえた音。気配。どこかで感じた覚えがある。一人の男の可能性が
突然頭にふっと思い浮かんだ。最初はありえないと思い直したが、
時間が立つほどに絶対にあの男だと強意見する頭の何処かの声が、無視できない
ほど大きくなっていった。
 彼にそんな力がないことは理解している。でも私は自分の勘を信じてみることにした。
この第六の感覚には今まで何度も助けられてきた。こういう一大事で外れたことがない。
 A Cotと書かれた看板が見える所まで来ると、遠目に、手の妙なところに剣が
吸い付いた小人とその介添が、二人で大きな桶をいくつも重ねて歩いている姿が見えた。
二人のうちの一人と目が合った。小人たちは自分を見ると、不自然なほど焦りながら姿を
消したように見えた。それは何の根拠もなかったが、自分の中で予感が確信に変わるのを
感じられた。
 怒りに震える感覚は久しぶりだ。それでも頭の中は驚くほど冷静だった。

 神経を集中させて、A Cotの看板が掲げられた突き当たりの通路を曲がった。
いつもの廊下は、不思議なほど静かだった。ドアはどこも開けっ放しで、簡易寝台の
どの部屋もベッドは空だった。奥の部屋に近づくにつれて騒がしい音が聞こえてきた。
 鑑定屋の男の部屋は、彼の友人たちと思しき人々が集まっていた。こちらの姿を見た
人混みから歓声が上がった。廊下でいつもすれ違う飲んだくれのエルフが、酒瓶片手に
手を振って、艶めかしく手招きした。

112 名無しさん 2025/08/24(日) 18:45:09.92 ID:IZDKWqyN
普段見慣れない町娘のような格好で、くノ一は俺を見下ろしていた。妹さんとお揃いの服だ。
顔を直視できない。抑えていても、気配から凄まじい怒りを感じる。
「どうして私がここに来たのか、ご存知かしら?」
 はい。俺を殺すためですね。わかります。
「今しがた宿屋の警備が厳しくなったのは知ってるかしら。私の部屋に怪しい男が入ったせいよ」
 なんて答えたらいいんだよ……程々に元気よく、しかし不審になりすぎない程度の絶妙な
音量によるシンプルな回答が一番だな。
『ばい』
 ヤクの過剰摂取とゲロ吐きたての喉で声が出ねえ。
「宿屋の主人が発表した罪状はロイヤルスイートの窓ガラスの破損。彼に言わせれば大事件だそうよ」
『……ばい?』
 ……はい? 何言ってんのあの親父。馬鹿じゃないの。婦女暴行事件のほうがオオゴトだろがあ?!
「それで」
 言葉の途中で、くノ一は両手を組み合わせたまま腕を下ろした。俺の様子をずっと見ている。
 どうする俺。どうする俺? どうすんだ俺! またゲロ吐きそう。もう胃の中何も残ってないのに
内臓まで全部吐きそう。薬なんて使うんじゃなかった。
 ごめんなさい。なんてことしでかしたんだ俺。どうしよう、俺何回死んだら許される? 
だめだ、もう持たん。もう自白するしかない。

 * * *

113 名無しさん 2025/08/24(日) 18:46:48.22 ID:IZDKWqyN
 ざわめきが遠のき、頭は呆然としていて足だけが動いていた。
無力感に押しつぶされそうだった。もう自分の勘は頼りにならない。
指はとっくの昔にガラクタだ。自分にはなにもない。
腕っぷしはある方だと思っていたのに、何の役にもたたなかった。
親友も仲間も肉親も、誰も守れなかった。

 A Cotの看板を曲がると、そこには宿屋の主人が立っていた。
「やあ、お嬢さん」
 主人は口を緩めて言った。笑顔だが、目には殺気がこもっている。
「収穫はあったかい?」
 私は小さく首を振った。
「あてが外れちゃった」
 言葉と同時に、自分の中から何か大切なものまで抜け落ちるような気がした。
「どいつだ?」
 ぎらついた目で主人は言った。
「一番奥の部屋の人」
「へえ」
 初老の男は口元をすこしだけ緩めた。 
「失礼だが、あなたがあの男を疑った根拠を伺いたいものですな」
「根拠もなにもないわ。でも……あの時、ドアの向こうから音が聞こえたの。

114 名無しさん 2025/08/24(日) 18:48:31.70 ID:IZDKWqyN
 くノ一がもう安全だという距離まで離れるのを確認する間、俺の共謀者たちは
ヤケクソでお祭りの演技を続けていた。彼女が本当に立ち去ったことを斥候役の
マイクが宣言すると、演技じゃない本当の歓声が湧き上がった。
 それからなし崩し的に飲めや騒げやの突発的な祝賀会に発展し、やっと静かに
なったのは夜も更けきる頃になってだった。なんやかんや世話を焼こうとする
ご近所をなんとか丁重に追い返して、俺はベッドの上で意識朦朧としながら
相変わらずゲロ桶を抱えてぐったりとしていた。ベランの話では毒が抜けるまで、
とにかくどこからでも良いから出し続けることが治療だそうだ。
部屋には同業者連中の手によって大量の水瓶が届けられた。

 深夜に差し掛かる頃に、俺の部屋をノックする音が聞こえた。
 もうお見舞いはいいよ……頭痛がひどすぎて眠れない。頼む一人にしてくれ。
 二回目のノックで、俺は目をかっぴろげた。A Cotの住民がやるようなノックじゃない。
くノ一でもない。なんとか体を起こして、俺はジジイのような足取りでドアに向かった。

 ドアを開けると、そこにいたのは宿屋の主人だった。
 俺の思考は完全に停止した。
 やばい。ばれてた。今死ぬのか俺。
「ブック」
『ぐえぇあ? ぁばい』

115 名無しさん 2025/08/24(日) 18:50:36.61 ID:IZDKWqyN
 それから数日間、俺のまともな記憶は無い。吐いたり下痢したり、
なんだかわからないスープのようなものを飲まされたり、それだけだ。
あの薬が完全に抜けるには、それだけかかった。ベランに言わせれば、
すぐにクレンジングオイルを使わなきゃこんなものじゃ済まなかったそうだ。
頭と金玉と財布がすっからかんになって、俺はようやく本当の正気になる
ことができた。
 食事は同業者たちが代わる代わる運んできた。ありがたいより情けない
気持ちでいっぱいだ。二日目になって、俺は運んでくる連中の変化に気がついた。
「マイク?」
 俺は一人でスープの盆を運んできたマイクに声をかけた。マイクの手には、
もはや体の一部と化していたあのショートソードがなかった。俺は右手を持ち上げて、
左手の人差しで何度も叩いて見せた。
「おや、今頃気づいたかい旦那」
 マイクは自慢げに、指を広げて振ってみせた。掌は一面青黒い痣になっているが、
マイクの右手には何も付いていない。
「あんたのゲロを始末し続けたおかげさ」
 マイクは肩に斜めがけに吊るした聖布の包を指さした。間違いない。
布に包まれているがマイクの手に吸い付いていたショートソードだ。
 そうか、クレンジングオイルは本来そういう使い方をするもんだった。
「ホリーは感謝していたぜ。トビーやマズルもだ。A Cot中の鑑定士がみんなが

116 名無しさん 2025/08/24(日) 18:52:05.07 ID:IZDKWqyN
 彼女との再開日の前夜は眠ることができなかった。
 わかっている。おそらく、あの三人のうちの誰かは確実に俺を殺すためにくノ一には
真実を知らせるはずだ。あるいは本人が自らの手で俺にとどめを刺すつもりだろう。
眠れないまま、俺は横にもならずベットに腰掛けていた。
 ここ数日間で体中の水分と栄養はほとんどケツとゲロから流れ出た。身体は重だるく、
脳みそは完全にガラクタに成り下がっている。俺は明け方前にうつらうつらしだした。
よりによって今眠気が来やがった。なんとか朝まで粘るために、俺は椅子に座り、
ぼんやりテーブルを眺めていた。

 体を揺すられて、俺は目を覚ました。いつの間にか朝だった。
机に突っ伏したまま寝ていたらしい。横を見るとフラウドがいた。
「大丈夫ですか、先生?」
「起きなさい、お寝坊さん。朝食の時間よ」
 正面にはくノ一がいる。二人とも笑顔だ。
あれ、なんだこれ、夢? 
走馬灯って実際に起ったことだけじゃなくて都合の良い妄想も見ることができんの? 
ガシャンという音とともに俺を乗せたまま椅子が引かれた。のけぞった俺の両肩に
ずっしりした何かが乗った。
 恐怖にかられて横目で見る。
Gloves of Silver、売値30000ゴールド、オーケイ。

117 名無しさん 2025/08/25(月) 05:37:09.80 ID:Z3zlQbG+
 くノ一がフラウドと先に俺の部屋から出たタイミングで、俺は自分の浅はかさを思い知った。
俺は歩き出そうとしたが一歩も動けなかった。三人は俺をその場に押さえつけるために
取り囲んでいただけだった。
 俺が全てを理解する前に、シャイアは俺の手の甲の肉が千切れんばかりにつねり上げ、
フローレンスさんが銀の小手で肩甲骨に穴が空きそうなぐらい肩を締め上げ、足の甲を貫通する
勢いでグリーブの鋭い踵が降ってきた。
 激痛が走った。立っていられない。俺は力のかぎり叫んだ。が、音が出ない。
痛みでしゃがみたいのに妹さんが肩を引き寄せてしゃがませてくれない。
妹さんに支えられた肩から下は、壊れた操り人形みたいにぶら下がっているだけだ。 
 しまった、シャイアの鼻歌はブラフだ。妹さんがハミングに偽装したMONTINOを唱えていた。
 「心配ない。傷あと、のこさない」
 悶絶しそうな痛みがいきなり引いた。チビが入口に向かってスタスタ歩きながら
俺の方を見ずに言った。妹さんは素早く俺の肩を持ち、俺の耳に唇がふれんばかりにところで、
息を吹きかけるように呟いた。
「行くぞ。リーダーを待たせるな」
 胃が溶け落ちたかもしれん。もうこの部屋から出たくない。
シャイアは俺に向かって指を立て、シーと音を出した。
「殺しゃしないよ。話があるんだ。逃げるなよ」
 両脇をシャイアとフローレンスさんにがっちりと捕まえられて、俺はA Cotの廊下を歩いた。
いつも通りの陰気な雑踏が聞こえる。みんな視線を合わせないように俺を見ていた。

118 ここまで 2025/08/25(月) 05:44:47.16 ID:Z3zlQbG+
SS投下する人は16レスを超えるとスレッドに書き込めなくなります
こんな長文だからかもしれんけど気を付けて

>>101
ダフネ未履修なんで力になれなくてすんません
ところで石鹸エルフについてもう少しくわしく

119 名無しさん@ピンキー 2025/09/07(日) 21:14:52.00 ID:nUf3X3ob
鑑定士の人来てたああああ!!!
ちょっと最初から読み直してくる→→→

120 名無しさん@ピンキー 2025/09/24(水) 10:34:58.27 ID:o8Pj9BWq
鑑定士の

121 名無しさん 2025/09/28(日) 11:04:41.37 ID:7sQEeiv4
投下します。NGワードは鑑定士またはトリップで回避をお願いします。

122 名無しさん 2025/09/28(日) 11:08:34.53 ID:7sQEeiv4
 逃げるチャンスは皆無だった。
 酒場へ連行された後、シャイアは「先に個人面談させてよ」と言い、残念なことに
くノ一は快諾した。シャイアは朝食会の席から見えない、壁一枚挟んだ向こうの席に
俺を引っ張っていった。
 パーティの席から死角になった途端、シャイアは他所行きの笑顔から突進する
ゴーゴンみたいな面になって、俺を睨みつけながら「座れ」と命令した。俺は素直に従った。
 俺たちが座ったのは壁付けの長机席だった。隣同士席についた途端、シャイアは
一言ずつ区切りながら、俺の肩をバシバシ叩いた。
「あやうく、みんな、死ぬとこだったんだぞ!」
「い、あ、大変申し訳ありません、本当にすみません、反省してます」
 シャイアは見下したような目で俺を見つめた。
「やっぱ薬盛ったのお前か」
「え? あっ、あっ!」
 やっべ。自白しちまった。
「こ、この度のことは本当にすみませ――」
「ばあーか!」
 シャイアは俺の頭を叩いた。たいして痛くないがベソかきそうな声で「痛いです」と訴えた。
いやまあ俺が全面的に悪いんだけどな。
「だいたいなんで薬なんて買ったんだよ」
「酒場に売り子がいて……それで」

123 名無しさん 2025/09/28(日) 11:11:54.53 ID:7sQEeiv4
 状況がちゃんと飲み込めない。ひょっとして、お、俺はかなり危ない橋渡ってたのか。
大枚はたいて、明らかに非合法の自滅する劇薬をつかまされてたってわけかよ。
「だいたいさあ、なんで窓ぶっ壊すの?」
「だって」
「だってじゃないよ子どもかあんた。前に備品ぶっ壊した君主のフレデリックの
末路知ってる? 馬小屋で半年“公演”してたんだぞ! 多分あんたへの拷問は
あれ超えてくるからね? 五大施設の管理人による本気の拷問だよ?
あんたが耐えられるわけ無いでしょ」
「……すいません」
「ふん、あのまま逃げなきゃ、あんたがリーダーに何回か八つ裂きにされる程度で
済んだのにさ」
 あっ、俺が何回か死ぬことは確定だったんだな、ハハハッ。宿屋の親父の拷問は
八つ裂きにされるよりひどいんだな、ハハハハッ……
 体中の毛穴が一気に引き締まった。鳥肌と寒気が止まらん。恐怖で狂って笑い出しそう。
そんなに危ない橋渡っちゃったの俺?
「薬もさぁ何でお湯にいれるの? 茶ぁ飲んで酔っ払うやついるかよ。
普通は酒にいれるの! カデ・カシスとか麝香猫亭とかで簡単に買える
もっと安全で弱いやつをさあ」
 すんません、無知ですんません、アドバイスありがとうございます。
今度はちゃんと酒で使います、くノ一に。あと店名メモするんで綴り教えてください。

124 名無しさん 2025/09/28(日) 11:14:43.85 ID:7sQEeiv4
「ムーのI.Qポイントは、まぁ、普段はあまり高くないんだ。いつもは会話できる
レベルだけど、時々ほんっとうにひどくなる。本人も努力してるけど、たまに、
低くなりすぎておかしくなるんだ。この街にいるんだからあんたも知ってるでしょ」
 ああー……『裏返り』か。人としての体(てい)を保てる以下にまで能力が下がり
切ると、突然逆方向に振り切れるやつだな。この街特有の奇病だ。針金みたいな
ヒョロガリが突然筋肉ダルマになったり、オーク以下の白痴が人知を超えた天才に
なったりする怪奇現象だ。
「正直、今まであたしは“そうなった”ムーのことが苦手だったんだ。
でも、今回ばかりは助かったよ。あんた、あの子に前、会ったそうじゃない?」
 俺は口を半開きにしたまま黙っていた。俺の目を見て、同意のサインを受け取った
シャイアは答えた。
「あの子は二年、キースの玩具箱に住んでいた。ああいう薬の最初のモルモットを
やってたんだ。あの子が今みたいになったのもそのせいよ」
 なるほどな。熟練の治験経験者ね。そんなのが“裏返った”ら、治療が的確なのも
うなづける。
「もしあんたがリーダーに薬を使ってたら、ムーはあんたを拷問にかけてた。
あたしも手伝ってたと思う。あの人はあたしたち二人にとって大切な先導者なんだ。
裏返ったムーの拷問は怖いぞ。あの子は優しい人の壊し方なんて知らないからな」
 俺は黙って、目線を下に落とした。頭の後ろから血の気が引くのを感じた。
「安心して、あの子ももう“処置済み”。もと通りの、まぁ、前よりちょっと悪いくらいかな。

125 名無しさん 2025/09/28(日) 11:17:38.17 ID:7sQEeiv4
俺は治療師としては駄目学生だった。学徒時代に必死に詰め込んだ知識だって、
回復呪文を覚える前に鑑定士になった俺にとっちゃ無用の長物だ。訓練場で覚えたこと
なんてもうほとんど抜け落ちた。実践で一度も使わなかった知識を覚えていられるほど、
俺には余裕がなかった。それでも俺は元司教だ。
「いいか、嘘は無しだ。マジな話だけしろ。お前は五年か六年、訓練場の独房って
ところじゃなかったのか」
 シャイアの肩がビクついた。当てずっぽうだが、当たりか、クソ。図体と飲んだ量からして
そうなるよな。五種族の薬物耐性は教授によって教え方が異なる。俺がたいして覚えて
いない治療師の講義では身長と体格でほとんど決まっていた。計算式も種族別の細かな
耐性表もあったが、もう語呂合わせすら覚えていない。
「お前言ったよな? “危うくみんな死ぬところだった”って」
 シャイアはうろたえた声で答えた。
「あは、ははっ、えっ言ってた? ああ、そんなのただの」
「冗談だったってか? おい、鑑定士は司教しかなれねえんだよ」
 シャイアは唇を閉じて、叱られたように体をすくめた。
 人の体積だけを加味すれば、エルフの妹さんは少し効きすぎなくらいに薬を飲んだ。
ホビットのこいつは明らかな過剰摂取だ。致死量飲んだはずのやつが命の灯火が
消える前にオツムだけ先に“裏返った”おかげで、危篤患者も死人もでなかっただけだ。
「俺は腐った畜生野郎だがそのくらいはわかる。ちゃんと認可医には見せたのか?」
 シャイアは言葉を選んでゆっくり喋った。

126 名無しさん 2025/09/28(日) 11:20:16.83 ID:7sQEeiv4
「薬の特定は?」
「できたからあたし、ここにいる。もうあたしに聞かないで。難しい言葉ばっかりで
なんにもわかんないの。わかったのは手遅れなら手足の麻痺って言葉だけ。
怖くなった。リーダーに捨てられるって。でもほら、動くよ、ちゃんと」
 シャイアは掌を見せてひらひらさせた。俺はすぐに財布から銀貨を取り出して渡した。
シャイアの顔は白くなった。俺が指示すると、シャイアは昔と同じようにコインを指に
滑らせた。
 俺は注意深く、シャイアのコイントリックを眺めた。両手の指すべてを使って、
端から順にコインが指の波を滑ってゆく。掌を上に向けて最後の小指までコインが
滑ると、昔と同じように素早い動きで空の掌を俺に向けた。
「ほらね」
 コインは差し出した俺の掌に戻っていた。俺はキレた声のまま言った。
「中指の上じゃない」
 シャイアは明らかにうろたえた声で言った。
「や、やりなおさせて。久しぶりで、あがっちゃって」 
「そうか、まあいい」
「お願い、もう一回チャンスを」
「合格」
 それだけ言うと、俺は長椅子の上で伸びをした。こいつの手の神経はどうやら
無事らしい。どっと疲れたわクソアマが。青い顔のままシャイアはほっとした声を出した。

127 名無しさん 2025/09/28(日) 11:23:38.39 ID:7sQEeiv4
 俺の元いたパーティでは“年功序列”に発言権があるという風習があった。
他の連中がみんな年上だった中、こいつは唯一の、俺より後に生まれたメンバーだった。血の繋がりも無いが、俺にとっちゃ生まれて初めてできた妹分だった。
こいつも俺と似たように考えていたんだろう。同じ釜の飯を食ったってだけのクズを
しつこく気にかけてくれていた。自分の手でうっかり奈落に突き落とした兄貴分に、
ずっと負い目を感じていたんだろうな。
 俺は両手を派手に打ち合わせて、シャイアに言った。
「反省会は終了」
 泣き出しそうなシャイアも思わず顔を上げた。条件反射だ。昔のパーティの懐かしい
慣習だ。長テーブルでも円卓でも、晩飯でみんなが口に物を詰めながら今日の成果を
ああだこうだ言いまくる。喋り足りなかろうが関係なく、時間でリーダーのデラが手を打つ。

128 名無しさん 2025/09/28(日) 11:27:16.56 ID:7sQEeiv4
そう思ったが、こいつは無抵抗にあっさりひっくり返された。こいつの悲鳴を背に
俺は部屋に逃げ帰った。自分の身内がレイプされた気分だった。その日の夜に
何食わぬ顔で依頼をしにきたこいつに、俺は罵声を浴びせた。
 『あばずれ』と言った俺に、こいつは平気な顔で『そうだよ、だってしょうがないじゃない』と
答えた。その日以来、俺達は罵声でしかやり取りをしなくなった。
 今思えばこいつが正しかったんだろう。だからこいつは五体満足で面も綺麗なままで
いられた。サーシーのようにはならなかった。シャイアがくノ一を俺のところに連れて
きだしたのはここ一年かそこらの話だ。それまでこいつは選択を間違えてこなかった。
「今のはごめん。あたしがあんたに言っちゃあ、ただの皮肉――」
「俺も悪かった」
「あーもう、その話は良いって」
「ちゃんと話は最後まで聞けよ」
 クソが。相変わらず堪え性がないなコイツ。何年かぶりの謝罪の言葉くらい言わせろ。
このままじゃお前の勝ち逃げじゃねえか。
「あー、なんて言ったら良いかな。その、あれだ、お前も苦労したんだな」
「なんだよ藪から棒に」
「いやあ女で、その顔で、よく生きてたなって」
「は?」
 怒気を含んだ声でシャイアが言った。
「あ、いや、その顔でよく何年も冒険者やってましたねって」

129 名無しさん 2025/09/28(日) 11:31:12.25 ID:7sQEeiv4
「それでフローには、はあ、馬鹿みたいだけど、たまたま、偶然、宿屋のルームサービスに
どこかの誰かからお湯に変な薬を混ぜられたって答えてるから」
「それは――」
 それはいくらなんでも無理だろ。まだ薬で頭おかしいまんまなんじゃないかこいつ。
酒場でギムレット頼んだら給仕が運んでいる間にオークの小便に変わりましたってくらい
信憑性のない話だぞ。
「じゃなんて言えって? あんた言える? あなたのお姉さんと頭がすっかりイカれる薬
使ってロイヤルスイートのベッドでパーティーしたかったって」
 僕の負けです。もうやめて、事実で殴らないで。俺が悪かったって、ほんとうに。
「まあ、そういう事する奴らに心当たりがないわけじゃないから、全くの事実無根とは
言えないんだけど」
「なんだって?」
「この街じゃ生きてるだけで勝手に誰かに恨みを持たれるってこと。敵も作らず
生き抜くのは無理だよ」
 俺の返答を待たず、シャイアは指を突きだして言った。
「とにかく、バレたくなけりゃ話し合わせろよ、いいな?」
「すんません……」
「それより、あんたは大丈夫なの?」
「へ? なにが」
 シャイアが手を組み合わせて思慮深そうな顔を作った。

130 名無しさん 2025/09/28(日) 11:32:53.52 ID:7sQEeiv4
 俺は渋い顔で肩をすくめて両手のひらを上にもちあげた。
「多分」
「たぶんって……」
「手遅れだと袋の中のタマがな、レンズ豆みたいにちっぽけに縮んで石みたいに固くなる」
 シャイアはぎょっとした顔で俺の股間をそろそろと指差した。
「柔らかいよ。サイズもあるよ。クソが」
 俺は股間に手を当てて吠えた。
「えっ、ああ、その、なんか、確信になることとかないの?」
 俺は右の手で空気をかき回しながらやけくそ気味に言った。
「勃てば大丈夫だってよ!」
 シャイアは口を横に引き絞って、俺の顔と股間を交互に見た。
「一昨日確認したから!」
 俺の吠え声に、シャイアは顔を歪めながらいっそう体を引いた。
「うぇっ、ええ……」
「朝勃ちだよ! 生理現象なんだよ! 俺を汚物みたいな目で見んなよ!」
「怒鳴らないでよ。そんな目で見てないって。ああ、良かった、良かったね」
 俺は両手で顔を覆った。恥ずかしくて死にそう。ちくしょう、なんで俺はこいつとこんな
会話をしなきゃいけないんだ。全部自分で蒔いた種だけどな! クソが!
 俺は顔を覆っている手を無理やり下げられた。シャイアが下から俺の顔を
覗き込んでいた。鳶色の目には猿みたいな俺の顔が映っていた。

131 名無しさん 2025/09/28(日) 11:35:11.33 ID:7sQEeiv4
 姉さんは目を合わせないで、話を続けた。
「昔話とかふざけた話ばっかり。あはは、ごめん。契約のこととか全然話せなかったよ」
「いいのよ」
「戻ろ。フローにも面談させなきゃ。あの子が言い出したんだから、
あの子に頑張ってもらうよ」
「ええそうね」
 マグを持ったまま歩き出そうとする姉さんを、私は止めた。
「仲直りはできた?」
「さあ。でももう、普通に話すことはできるみたい。昔みたいに」
「ねえ、ちゃんと言ったの?」
「何が?」
「ちゃんと言ったほうが良いわよ。“あなたはわたしの”」
 姉さんは眉をしかめ、人差し指を口の前において無声音をだした。
「言えるかよ」
「ねえ」
 姉さんはカウンターにマグを置いて、大きく両腕を振った。
「ふーらーれーたっ。こっちが告白する前に、あいつから一方的に妹あつかいされた。
どう、これで満足?」
「それ、ふられたって言う? 姉さん、あなたがどれだけ尽くしてきたかって、
私が言ってあげようかしら。」

132 ここまで 2025/09/28(日) 11:48:35.45 ID:7sQEeiv4
SS書いてると色々わからんことが出てきて困ります
IBM-PC版で属性って悪から善に変化したっけとか
シナリオ4のワードナがやたらとDamien stones持ち歩いている理由とか
1982年のsoftlineでローアダムスが紹介してた
教師・教育者向けのWizardryを使用した継続教育コースの内容とか
ご存じの方、ご一報お願いします。

133 名無しさん@ピンキー 2025/09/30(火) 23:07:14.80 ID:q2tchSDT
暫く鑑定士の

134 名無しさん 2025/11/08(土) 09:55:04.41 ID:R0iXFR7/
 フローレンスさんを送り出したシャイアさんが、わたしの向かいの三人掛け席の端に座る
と、リーダーは話を始めました。
「フローにはきちんと彼と話をつけるよう言ってあるの。しばらく戻ってこないでしょうから、
ゆっくり話しましょう」
 わたしは不安を隠さずに言いました。
「今日の面談はシャイアさんだけってお話ですよね」
「名目上だけど私がこのパーティのリーダーよ。それに三人そろってあなたの話を聞く
チャンスはそんなにないの。彼の返事次第で、もう少し機会は増えるかもしれないけど」
 わたしは思わず、リーダーの右手に座る小さな白いフード頭に目を移してしまいました。
リーダーは笑顔でわたしに言いました。
「まだあなたが会いたい『あの人』じゃないわ」
 わたしは再びリーダーの隣りにいる彼女を見ました。さっきまで蓋つきタンカード(木製
ジョッキ)に鼻まで入れて飲み物に息を吹き込んで遊んでいた彼女は、リーダーの右肘に
空のタンカードを押し付けていました。
「あなたが考えてることはわかるわ。でもね、そのうちあなたも
『こっちのほうがまだマシ』って思うようになるから」
「まだちゃんとお礼も言えてないんです」
 一向に反応してくれないリーダーにしびれを切らしたモルグさんは、リーダーに向かって、
舌を出してリップロールをしました。リーダーは意に介さずわたしに笑顔で話しかけました。
「目障りでしょ。でもそれなりの場数は踏んでいるし、それなりの動きならできるの」

135 名無しさん 2025/11/08(土) 09:58:02.56 ID:R0iXFR7/
 シャイアさんは、リーダーから、空のタンカードを受け取って、中身をわたしに見せました。
タンカードの底には泥が溜まっていて、飲み口は、唇の形の黒い汚れが跡になっていました。
「タダの水たのんだら、これがくるよ」
 わたしは言葉に詰まって、しどろもどろに答えました。
「あ、あ、ええ、ええっと、酔わない飲み物があれば」
 リーダーは首をかしげて言いました。
「ちょっと無理な相談ね。わたしだって、たまにしか飲まないの。薬草のお茶を飲むのは
大切な仕事の前くらいよ。だけどあなたの注文にはできるだけ答えてあげる。私が好きに
頼むけどいい?」
「お願いします」
 自分でも悲しくなるほど気弱な声で、わたしは答えました。
 大股で来たドワーフ族の給仕が、びっくりするほど大きな声で注文を取りました。
「いつもの豚の餌だろ。今日は六人前かい」
 リーダーが答えました。
「こっちの三人分だけ。そこの三人は普通のモーニングね」
 リーダーはわたしの座る側の席を人差し指で囲いながら言うと、シャイアさんが
手を降って訂正しました。
「不味いほう四人前にして」
「彼はお客さんよ」
「あいつのことは冒険者として扱って。それにあいつ“簡易寝台”の住人だよ」

136 名無しさん 2025/11/08(土) 10:00:46.50 ID:R0iXFR7/
「はいよ、いつものリキュールの匂いだけする濁り水ね。水飲みたきゃ普通に頼みな」
「だって高すぎなのよ」
 給仕は遠慮ない豪快な笑い声をあげました。
「すぐに作らせる」
 給仕は体を揺らしながらカウンターに戻っていきました。わたしは無意識に彼女の
後姿をぼうっと眺めていました。
「ああいう女(ひと)になりたい?」
 振り向くと、肘をついたシャイアさんがわたしに言いました。
「わたしでも……なれるんです?」
 シャイアさんは口を結んで目をくるりと回すと、「あなたの選択を尊重します」と言いました。
横ではリーダーがシャイアさんのほうへ少し顔を背けて口元を隠していました。ほんの少し
ですが、わたしは彼女たちに、どういう人種として見られたのか自覚しました。モルグさんは
じっと動かず、何も言いませんでしたが、小さい唇を一文字に引いたように見えました。
フードのせいで口元以外の表情は見えません。今の彼女に、わたしたちの会話が
理解できたとは到底思えませんでしたが、彼女だけはわたしの考えていることを
見透かしているような気がしました。
 給仕がすぐに戻ってきて、両手に抱えた飲み物を手早く配りました。すると、
タンカードを受け取ったモルグさんが、なにか言いたげにリーダーの肘を引きました。
「ムー、こんどは何?」
「あのね、あのね」

137 名無しさん 2025/11/08(土) 10:03:02.22 ID:R0iXFR7/
 心臓の鼓動が早くなるのを感じました。真顔で両手を組み合せた熟練の
古参兵たち向かって、わたしは拙い言葉で自分の未熟な冒険譚を語り始めました。

 * * *

 シャイア……なんでお前行っちゃうの? 今だけ帰ってきてくれ。頼む。この人と
二人っきりは無理だって。ああ、彼女の顔なんて直視できるわけねえ。ここは最早、
親父から伝授された必殺技、DOGEZAを披露するしかねえ。そのまま上から踏み殺される
のは覚悟のうえでだ。吐きそう。ちくしょう、やるしかねえ。
 俺は覚悟を決めて、両手から顔を離し頭を下げた。
「この度は本当に申しわけ――」
 俺は肩を力強く掴まれた。やばい。駄目だよ。無理だったじゃんか、シャイア。
あんなしょうもねえ嘘に騙されてくれる人類がいるわきゃねえんだよ。
「なぜ謝る。あなたは被害者だろう?」
「ふぇあ?」
 うそだろ。騙される人類いた。俺は思わず顔を上げた。
 妹さんは紋章なしの丈の短いサーコートを長袖のワンピースの上から着ていた。
ソードポーチに短刀と銀の篭手をぶら下げ、腕と足を組み、裾から突き出した脚には
革のブーツを履いていた。
 魔力こそ宿っていないが、紋章なしのサーコートを着た者には意味がある。訓練場で

138 名無しさん 2025/11/08(土) 10:06:27.00 ID:R0iXFR7/
「だ、誰からそんな戯言を吹き込まれたんです」
 怪訝そうな顔で、妹さんは言った。
「誰からも何も聞いてない」
「じゃ、じゃあ、いつそれを」
「あなたが姉さんと迷宮に入ってきたときから。見てすぐ分かった。誰だって見れば
わかるわ。あれでわからないのなんて、姉さんみたいな鈍い人だけよ」
 俺は妹さんの目を見ながら、情けない声で言った。
「どうか、どうかこのことだけは、内密に。あなたのお姉さんにだけは、
どうか言わないでください。こんなこと知られたら、あの人は俺のところに二度と来なくなる」
 俺の耳に響いた自分の声は、死にかけの乞食の最期の願いのようだった。
「鑑定品の配達なら、わたしがあなたのところに届ける」 
「そうじゃないんです。あの人の声が聞けなくなるのが嫌だったんです」
 へへへ、クソあああああ! 言っちまったよ。よりによって、彼女の妹に俺の性癖を
バラしちまった。眼の前の、彼女に姿だけ似た人はため息をついて、額に手を当てた。
「ああ、いっつもそう、昔からずっと。あの人ずるいのよ。わたしが見つけた、って思ったら、
もうあの人が手に持ってるの。なんでもそう。崖の下にあったグリフォンの卵だって、
川で見つけた光る石だって、もっと親しくなりたい人だって」
 そう言うと、妹さんは俺の顔を見た。
「姉さんより鈍い人はじめてみた」
「あ、の、それってどういう意味」

139 名無しさん 2025/11/08(土) 10:09:02.79 ID:R0iXFR7/
 頭の中に氷を突っ込まれた気がした。へっ、ちょっと見ない間に、あの親父の潔癖症は
かなり進行したらしい。昔は個室でも色々できたんだがな。副作用軽めのお薬ファックは
お咎めなしで、ちょっとした取引でも使えた。かわりに馬小屋は清潔なもんだった。
「その話をされた時に、わたし変な顔してたんじゃないかな。あなたと寝る前なら、
繊細すぎて基準が理解できなかったと思う。あれはわたしへの脅迫だと思った。
話を聞いてる間も、わたしのほうが捕まるんじゃないかって、ずっと怯えてたもの。
でも、あの人は許してくれた。かわりに交換条件を持ち出された。仕事を依頼されたの。
そのうちの一つが、姉さんを説得すること。初めて知ったけど、宿屋には部屋の裏に、
従業員用のバックルームがあるのね。あの部屋でのことは最初から終わりまで、
ずっと監視されてた」
 ハハッなるほどな。相当なことまで話をしてもらったようだ。だけど、一体あの親父は、どこまで妹さんに話したんだろうか。
「もう、顔から火が出そう」
 言葉とは裏腹に、彼女は涼しい顔をしていた。
「あの時何があったのか教えてあげる。シャイアがあなたを気絶させたら、モルグが
シャイアにしがみついて泣きだした。ご主人様に怒られる、シャイアが殺されちゃうって。
シャイアはシャイアで、この人はご主人様じゃない、なんとかかんとか、途中から
何を言ってるかわからなかったわ。シャイアが本当に酔っぱらったの、はじめてみた。
あの人、酔うとすごい訛るのね。それに、モルグのことを『ムー』って呼ばないのも滅多に
ないのよ。あの人がモルグをそうやって呼ぶのは、絶対に命令を聞いてほしいときだけ。
二人とも薬で完全に酔っ払っていた。LATUMOFISを一回唱えたわたしは、トイレまで

140 名無しさん 2025/11/08(土) 10:11:27.43 ID:R0iXFR7/
「俺が窓をぶっ壊したのに?」
 妹さんはうなづいた。
「喜んでた。施工不良が見つかって、保証させることができるって。修理屋には
念入りに調査をさせてた。それに、わたし、ワクワクしちゃった。
本物のシークレットエージェントに会えたんだもの」
 彼女の言葉に、胃が絞られるような錯覚に陥った。それは、つまり、俺の話を、
かなり詳しくされたってことか。やっぱり罠だ。そうなんだろ、きっと。
「その話が本当なら、シャイアの頭にあったあの痕は?」
 妹さんは歯を見せて笑った。
「よかった。気づいてくれたのね。認可医が仕組んでくれたのよ。
『そいつが目のいい司教なら、これに気がつくはずだ』って。
髪に細い剃りを入れて、医療用インクで文字を書いただけ」
 妹さんは真面目な顔になった。
「宿屋の従業員は戦地帰りの兵士が多いのね。CALFOで二人の体の中身を覗いたら、
異物が見つかった。それで訓練場から、ちゃんとした医者を呼んだ。手伝いの治療師や
技術士もね。中にあるものをどうにかしたかったから。おかげで、姉さんの手が変だって
こともわかった。あなた、CALFO使える?」
 俺は苦笑いした。
「いちおう」
「それで人の体って見たことある?」

141 名無しさん 2025/11/08(土) 10:16:04.35 ID:R0iXFR7/
「呪いがつくと、ついた部分が弱くなる」
 それでホリーは痩せこけた。あいつはまともに飯を噛めなくなった。痛みがひいた後も、
歯肉が疼くような気がすると言ってたな。今食ってるものがオートか砂かわからない。
そう言ってた。顎に兜をくっつけられたあの日から、あいつの声からは、力が感じられなく
なっていった。元とはいえスペルユーザーを自負しているのなら、あの拷問は堪えただろう。
「そういう連中はベッドバグや鼠を常に警戒してます。噛まれると普通の腫れ方じゃ
済まない。だから酒場の糞不味い飯を常食するようになる。あの薬草臭い飯の効果は
虫除けだけじゃない。鼠も近寄らなくなる」
 俺も食ってる。安いから。一週間くらい食うのサボってたがな。
「だから姉さんたち、いつもあれを食べてたのね」
 俺は調子の狂った声をあげた。
「ロイヤルスイートに鼠や蚤は出ないでしょう」
「あの三人はいつも馬小屋。部屋の名義は姉さんだけど、あの部屋はわたししか
使ってない。交代でいつも三人の内、一人は見張ってる。フラウドにもそうしてる。
わたしたちが眠るまでの間だけね。モルグが見張りの時はフラウドと三人そろって、
部屋で、カードや小さな駒を使ったごっこ遊びをやったりしてる。
ミニチュア・ジャイアント・スペース・フロッグといっしょにヴァンパイアやワーラットや
リザードマンから街を守るゲームは何度やったか覚えてない。あの人、気にいった
方法じゃないと納得しないし、前と同じ方法を使っちゃだめだって言うから、いつも
頭を使ってる。あの部屋はわたしの軟禁場所兼倉庫よ。前は姉さんが自作の

142 名無しさん 2025/11/08(土) 10:20:11.59 ID:R0iXFR7/
「ええ、ちゃんと、とってあるんだって。そうじゃなきゃ交渉できないでしょ。あの男は
酷いやつよ。シャイアには自分のところに戻って来てもらいたいし、モルグには
黙っていてもらいたいらしいわね。モルグには保険まで賭けてた。あの人の友達を
ずっと『とっておいて』あるみたいよ」
「ラッツィを? 生きてるんですか?」
「あなた、なんでも知ってるのね」
 ああああ、しまった、口滑らせた。俺はしかたなく喋った。
「本人にあったことがあるんです。あなたの仲間は昔、とんでもないやつに捕まった。
そいつは常習犯で、あなたの仲間の前に、そのラッツィというホビットの女性を
捕まえていたんです。そいつはとっても」
「性根の腐った意地悪な“お兄ちゃん”?」
 俺は小さくうなずいて答えた。
「あなたも、なんでも知ってる」
「モルグから聞いたわ。彼とは同郷。彼はわたしの実家の隣りに住んでいた。それほど
驚きじゃなかった。わたしは姉さんより、彼には近くなかったから。ひょっとしたら、
姉さんよりわたしのほうが彼に詳しいかもしれない。遠くで眺めている方が、間近で
見るより、よく見えることもあるのよ。姉さんには黙ってたものもあるから。
彼に兄弟はいなかったけど、隣りに住んでたわたしたち姉妹でよく遊んだ。
インガによく怒鳴られた。あまり迷惑をかけるなって」
「あの、インガってどなたです?」

143 名無しさん 2025/11/08(土) 10:29:52.08 ID:R0iXFR7/
「金曜だけはCANTの人達にも使わせてあげてるらしいのよ。普段から鬱憤が溜まってる
から、発散させないと、カタギに手を出すかもしれないからだって。馬小屋限定でね。
そういう人たちのために、品質の良い薬も取り扱ってるって」
「よく、ご存知ですね」
「従業員から教えてもらった」
 妹さんは強い口調で付け足した。
「モルグは酒場にいる時だって、わざわざあの泥だらけの水飲んでるくらいよ。酔っ払って、
うっかり喋るのを怖がっている。あの怖いニンジャに会いたくないの。お前は悪人だって
言われるのが怖いのよ。あなたも知ってるでしょ。酒場の永住者を自称している、あの英雄」
「ホークウインド?」
 妹さんはうなずいた。
「あの人がレベル100なんて嘘なんじゃない? いくらなんでも強すぎる。街に住んでる
人間どころか、誰も勝てないわよ。あんなの」
 俺は引きつった笑顔で答えた。
「彼は英雄ですから。心からここの大君主様とカドルト様に忠誠を誓っている。それが
最初にアミュレットを持ち帰った男の特権です。あの人が探索者だった頃の迷宮は、
定石すらなかった茨の道なんだ。彼が通った道は、今でも冒険者が使える
深い轍になっている。彼はこの魔法の街に愛されたんです」
「やけにあの人の肩を持つじゃない」
「彼に助けられましたから」

144 名無しさん 2025/11/08(土) 10:32:56.34 ID:R0iXFR7/
「いい話ね」
「ええ。それで、他になにか、ご質問はありますか、告解士様?」
「なにそれ、まるでわたしが尋問官みたいな言い方」
「あなたはシークレットエージェントじゃないんですか?」
 俺は思わず言ってしまった。妹さんは、テーブルに置いた握り合わせた手を奥に倒した。
「スカウトされた。モルグも一緒に。一時的にだけど。諜報員になれるなんて夢みたいな
話よ。姉さんだってなりたがってたの。調査中は恋人を作るなって言われて断ろうかと
思ったけど、こう言われたの。それなら相手もこちら側に引き込めば良いって。
そうしてる人たちもたくさんいるらしいから。わたしはあなたをこちら側に引き込みたいの」
 俺は恐怖で引きつった顔をしたかもしれない。
「俺のこと、どこまで知ってます?」
「元司教の冒険者。もったいない人」
「冗談はやめてください。本気で訊いてるんです」
「どう言ったら良いの。あなたは自分のことを、迷宮で出た正体不明のアイテムの始末を
してくれる鑑定士って言わせたいの?」
「それはいい、それは真っ当なやつらです。俺のあだ名知ってます?
“どんづまりの腐った畜生野郎”。俺の近所でも、なんで俺がそんな名前で呼ばれてるのか
は本当の古参しか知らない。新しく来た連中は、俺を勘違いしてくれている。俺の部屋には
いつも、毒消しがたくさんある。飲んだくれや薬中ですら、あんなに病的な量を抱える
やつはいない」

145 名無しさん 2025/11/08(土) 10:36:22.91 ID:R0iXFR7/
「キースは、時々俺の様子を見に来た。あいつなりに、俺を元気づけようとしてくれては
いた。だから『楽しくなるような物』を持ってきた。そういう時は、キースも俺が悪態を
ついたって怒らない。俺は……俺はいつも毒消しを買いこんでいた。笑顔でキースを
送り出した後で、急いで毒消しを飲んだ。飲んで、ベッドの中で怯えて泣いてました。
もう来ないでくれって。でも、言えなかった。最初のうちは大したことのない物が多かった。
ただのハッパとかそのへんで簡単に手に入れられる量産品の薬。それで、俺はある時に気がついた。
これ、前のと違うな。やると確信する。これは違う。それで、キースに
聞いたんです。あいつ驚いてました。値段は同じ。キースは何種類も買ってくるように
なった。どこ産の何だ、値段はいくらだって、当時は全部言えました。今はもう何も覚えていない」
“嘘だ。今でも匂いを嗅ぐと価格まではっきり思い出すだろう?”
 俺は頭の賢い部分の声を無視した。
「最初は、遊びだったんです。キースは、そういうのを俺に見分けさせるようになった。
質の割に値段が安いのを探した。そっくりで、上等品にすり替えてもわからないような
やつ。普段は俺の部屋です。そのうち、俺はたまに市場に連れて行かれるようになった」
 ボルタックには世話になった。あんなにしょっちゅう、大量に毒消しを買い込む俺に、
何も言わなかった。
「混ぜたり、加工したものもあった。どこまで誤魔化しがきくのか、俺に見分けさせた。
どこまで安い混ぜものなら許されるかとか、最初はそうだった。俺に薬学の知識は
ほとんどないんです。本当に」
 教則本はすべて焼き捨てた。頭が割れるまで酒を飲んで、壁で頭を殴ってすべて流そうと

146 名無しさん 2025/11/08(土) 10:39:29.89 ID:R0iXFR7/
「あいつは、キースは“成果品”を持ってくるようになった。お前の協力でこんな良いものが
出来た。当時、俺は簡易寝台の相部屋にいたんです。キースが来ると、みんな察して部屋
から出ていく。誰かに残ってほしかったし、助けてほしかった。俺はあいつとの関わりを減ら
したくて、必死に営業しました、普通の鑑定士として。まだ俺が司教だった頃の先輩たちに
も協力してもらって、お客も増えた。そっちで儲けた金で宿代を払って、飯を食って、
貯金した。キースは、時々やってくる災害程度にまでなった。俺にとっては、薬で儲ける
のはただのクソ野郎のお遊び相手で、ちゃんとした鑑定は仕事だって思ってた。だから
俺は、仕事を、するために、エコノミールームに、引っ越しました。真っ当な客のために。
俺のことを真っ当な鑑定士だと思ってくれる客のためにね」
 息が荒くなっているのを感じた。深呼吸をして、俺は壁に向かって喋った。
「俺が見た最後の成果品が、あなたの仲間です」
 不意に背中に手が回ったような気がして、俺は反射的に払いのけた。その拍子に、
俺は妹さんと向かい合いになった。
「すみません」
「いいの。この話、他に知ってる人っている?」
「何人かいるんじゃないんですか」
「姉さんもその一人?」
「わからないんです」
「どういうこと?」
 俺は頭の中の禁書棚にしまわれた、畜生野郎リストのページをめくった。

147 名無しさん 2025/11/08(土) 10:42:14.49 ID:R0iXFR7/
「あいつは商売が下手だった。儲けすぎようとした。どう考えても無理な品を一級品だと
偽って流して、一度はうまくいった。二度目はなかった。俺はもうやめたかった。だから、
会いたくはなかったけど、キースを訪ねて、この商売を辞めたいと言った。あっさり了承を
貰えて、驚きましたよ。なんだかすごい機嫌が良かった。俺はあの小悪党にも同じように
言いました。これで店じまいだ。そうしたらあの小悪党は、ああ、あの野郎」
 俺は左右の目を両手で覆って伸びをした。
「あの野郎、俺が言ったことが気に食わなかった。負けを取り返してなかったから。それに
自分のことをキースにバラされると思ったらしい。キースは元から、あいつには期待して
いなかったし、やらかすと踏んでいたのに。あいつは俺に制裁をした。あいつは俺より
歳が上で、背も高い。力も強い。レベルもあいつのほうが上。殴られて、縛られて、
“下から”薬をぶち込まれました」
 俺は両手を顔から離して、妹さんを見た。
「すみません、思い出させたら、謝ります」
「あなたがやったことじゃないでしょ。でも、あなたに埋め合わせしてもらう」
 俺は情けない笑いを作った。
「そこからはもうほとんど覚えてないです。この記憶だって、ゆっくり時間をかけて思い
出していったんです。気がついたら俺は、物置みたいな場所にいました。シーズンになると
雨漏りが酷くてかび臭くなる部屋。そこで俺は、鑑定をしていました。ほとんど機械的に。
あのへんの記憶は本当に曖昧なんです。俺はそこで、少ない人数相手に商売をやって
いた。知らない客もいました。客がなんか言ってて、俺もなんか言ってる。客からすれば、

148 名無しさん 2025/11/08(土) 10:48:41.12 ID:R0iXFR7/
「背中の声の主がスペルユーザーじゃないのはすぐ分かった。声にクセがついてない。
俺は迷宮で呪文をほとんど唱えなかったから、人の声をよく聞いていた。だからわかるん
です。あなたの姉さんはスペルユーザーに向いている。声に魔力がある。もったいないと
思いました」
「どれくらい、そういう期間があったのかしら」
「それもよくわからないんです。世間話をしていた気がする。あの人はあまり、自分自身の
ことは話さなかった。仲間の自慢くらい。後ろで喋ってる女性の顔もわからなかったけど、
その仲間に嫉妬してました。幸運な野郎だ。その相手がシャイアだって知って、俺はホッと
しましたし、ムカつきました。シャイアはエルフの女は大嫌いだって公言してたんです。
訓練生だったころに、あいつ“女性関係”で揉めたから」
「シャイアが? あの人、女でしょ」
 俺は口の端を釣り上げて、顔を妹さんに向けた。
「そうですよ。相手はそういう女で、シャイアはそうじゃなかった。ただ、助けてくれたのも
エルフの女だった。あいつは最初、その英雄を男だと勘違いしてた。冷たくてぶっきらぼう
で無口。英雄さんが女だって分かってから、あいつは顔を見れなくなった。手ばっかりみて
たらしい。一緒に冒険したかったってよく愚痴ってましたね」
 妹さんが片手で目を隠して、泣いているのか笑っているのかわからない息を吐き出した。
「大丈夫ですか?」
「ごめんなさい。続けて」
 妹さんは含み笑いをしながら顔を上げた。俺は再び話し始めた。

149 名無しさん 2025/11/08(土) 10:51:14.37 ID:R0iXFR7/
「なんでこの人は、こんな理不尽な目にあわされて怒らないのか不思議でした。
あの人は自分に落ち度があると考えていた。あなたも言ってましたね、善の戒律者の
悪い癖です。あの人は俺と違って、ゼロからもう一度這い上がった。借金を支払うために
“祈祷師”までやっていたんだ。あの人はだんだん痩せ細っていって、標準くらいの目方で
落ち着いていた。いたって普通のエルフの男と同じくらいに。ある日、いつもみたいに
宿屋の近くにある汚い飯屋で一緒に飯を食っていたら、先輩から気になることを言われ
たんです。どうやら、仕事でなにかあったらしい。その、蒸発した客を見たかもしれ
ないって。その時に理由も話してもらった。だから俺は――」
 言葉が喉に引っかかった。妹さんは告解士じゃない。わかっている。頭の何処かが
どうしても彼女に知らせるべきだと囁いた。俺はその誘惑に屈した。
「俺はいつも飯を奢ってくれて、愚痴を聞いてくれた恩人に、クソッタレな元仲間のことや
そいつの所業を話した。話すべきじゃなかったと後悔した時はもう遅かった。先輩は
その日を境に急激にやつれていった。俺は元仲間のクソ野郎や、その間抜けな客や、
俺自身に腹が立ちました。戦場行きは、保険会社から言われた借金返済の代替案
ですよ。彼の稼ぎは保険会社に振り込まれる。この世で生きるには運が全てです。
才能もあって努力を怠らない人でもそうなる」
 俺は再び壁を向いた。
「あなたのお姉さんのことに話を戻しましょうか。俺は後ろの声を聞いているうちに、
だんだん腹がたってきたんです。俺はいま仕事中なんだ。気が散る。頼むから黙っていて
くれ。あなたは鑑定で一番緊張する瞬間はいつだかご存知ですか」

150 名無しさん 2025/11/08(土) 13:29:02.42 ID:R0iXFR7/
「腹は立たなくなりました。その、ええ。かわりに……彼女の姿にぶち抜かれました」
 妹さんは軽く握った手を目に当てて苦笑いをした。
「どうです。あなたのお姉さんは、俺みたいなカスの所業とは無関係ですよ。ただ勝手に
俺が惚れただけ」
 妹さんは赤みのさした顔で言った。
「どうかしらね。あなた、顔真っ赤よ。なにか飲んだほうが良いわ」
「ああ、すみません。あの、飲みたいものがあれば奢りますよ」
「もうきてるわ」
 妹さんは俺にパイントジョッキを押し付けた。
「あなたはエール嫌い?」
「いいえ」
 俺は申し訳なさそうにジョッキを受け取った。俺が思っていたより、この人はずっと
世慣れしている。妹さんはジョッキを掲げて言った。
「長い話をしてくれてありがとう。お返しに、わたしからも話すわ」
「ええ、でも、お時間は大丈夫ですか?」
「姉さんの方もまだ時間がかかるみたい。ただ、覚悟をしてほしいわ。あなたは聴いて
後悔するかもしれない」
「ハハ、いまさら後悔することなんてありませんよ。俺の人生なんてそんなもんです」
 俺はそう言うと、妹さんに倣ってジョッキを掲げた。

151 以上 2025/11/08(土) 22:30:56.03 ID:R0iXFR7/
とりあえずここまで

152 名無しさん@ピンキー 2025/11/08(土) 23:06:05.05 ID:LOeDfkg3
Wi乙ardry

153 名無しさん@ピンキー 2025/11/10(月) 10:30:50.00 ID:/D0qz5dE
乙です
鑑定士は自己評価がホント低いなあ…
彼がもっと自分に自信を持てていたら話がこんなにこじれる事もなかったと思う

>俺は振り向きました。それではじめて彼女の姿をはっきりと見ました
>かわりに……彼女の姿にぶち抜かれました
この時にお姉さんの全裸に見惚れたって事でOK?
裸といえば彼女の全裸忍者の活躍を拝見できてないので次回はそういった濃厚な露出描写を期待!

154 名無しさん@ピンキー 2025/11/11(火) 21:07:43.07 ID:C7/ii326
いよいよ次回はくノ一さんの過去語りですね
彼女の過去は鑑定士・番外編 E-NIN+N-THIで一部語られていました

「でもね、地下で徘徊する化け物よりも、もっと効率よく稼げる化け物がいることに気がついたの。
 馬鹿みたいなこんな格好をすればいくらでもよってきたわ」

上の文章はその話のくノ一さんの台詞の抜粋ですが、
上の台詞の通りいつ頃忍者になり全裸になるようになったのも語られるんですかね
全裸で敵を屠れるほどの強さに至るまで、手のハンデ込みでは相当過酷な道だったのでしょう
同業者達を魅了する程の美しさを保ちながらも圧倒的な強さを両立させる……
妹さんから"本当のくノ一"の姿を教えられた事による心境の変化もお待ちしております

最後鑑定士は素直に励ましたり評価してくれる人達がいてくれたらここまで卑屈にはならなかったと思います

155 保管庫 2025/11/15(土) 15:47:14.13 ID:wPbUNBo5
>>152職人様いつもSSの投下をお疲れ様です。

保管庫では今月初頭からアクセスできない状態が続いておりましたが、利用していたドメイン(DDNS)がサービス終了してしまった為です。
職人様SS保管の更新と併せて新ドメインへと変わりましたので、>>1の記述とは変わってしまいしたが今後皆様にありましては保管庫には、
http://ascii2d.f5.si/user/wiz/wizsstop.html
のURLにてアクセス戴くようお願いします。

なおミラーサイトのURLは2022年1月より変更ありません。

156 名無しさん@ピンキー 2025/12/18(木) 21:20:27.80 ID:UpBL+II6
サキュバスもインキュバスもやっぱり迷宮の中でしか性活できないのかな?
冒険者を操って地上に痴情に出てきたりするのかな?
https://www.youtube.com//shorts/ONSD4TnHvkg

157 名無しさん@ピンキー 2025/12/19(金) 01:17:36.50 ID:ceD+Bqyl
結界的な物があって出られないとか?
あるいは出ること自体は容易でも、冒険者に袋叩きにされるオチしか無いとかで尻込みしてるとか

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